択捉リポート③ ~“領土問題”議会の表敬訪問編~

2日目の朝には、ベロウソヴァ地区長兼議長

(以下地区長)を表敬訪問しました。



13名ほどの議員の中に女性議員は2名だそうです。

その1人がベロウソヴァ地区長兼議長で、

過去には党内最大の産業となった水産加工会社

ギドロストロイで働いていた、という経歴の持ち主です。


ギドロストロイ社はサケマスやカニなどの加工

をしており、輸出にも最近は力を入れていると

されています。

択捉島では就労人口の大半がギドロストロイで

働くともされており、納税額は択捉島行政府の

予算の8割近いとされています。

また、創業者のベルホフスキー氏は

プーチン首相とも太いパイプを持つと言われる

連邦の上院議員でもあります。


地区長の挨拶の中でこんな話が。

「この四島交流事業により相互理解や

交流ができており、

20年以上続いていることも重要。

鈴木宗男先生も過去に訪問して頂いたが、

今回はその娘さんである貴子議員が

来ていることもこの交流事業が長きに

わたって続いてきた証の1つだと思う。」

地区長とは初めてお会いしたのですが、

こうして紹介をして頂いたことに驚きながら

また、やはり領土交渉や四島における人道支援

などでは誰もが「鈴木宗男」を知っている、

また敬意を表してくれることに感謝しながら

代表の、父のこれまでの歩みは確かなもので

あった、と改めて感じました。


その後はロシア流のおもてなしを受けました。





好みで横に添えてある塩をつけて食べる

というものです。

日本でいうところの「同じ釜の飯を食う」

でしょうか。

“1つのパンを一緒に食した者たちの関係

は壊れない”という意味あいがあるそうです。

領土問題という難しい課題を抱えているわけ

ではありますが、こうした意味合いのもつ

もてなしをしてくれることは、重要ではないでしょうか。

二国間の間に「領土問題がある」という認識

がそもそもあることは重要です。

その認識さえなければ、同じ土俵にも挙がっていない

交渉さえも出来ない、ということです。

難しい課題ではありますが、

共に課題を解決していこう、という意識が

あるからこその、もてなしの儀式であると

受け止めながらパンを頂きました。

ちなみに味ですが・・・

ちぎるには若干の力が必要ですが、

食べてみるとほんのり甘くて思わずもう1口!

と言いたくなるような美味しいパンです。

その後、今回の訪問団が青少年・教育者の回

ということで、地区長より教育制度の話がありました。

文字の制限もあるので、次へ。

大きなパンをそれぞれが手でちぎって