《質問》

二〇一四年四月二十五日に発表された日米共同声明に関する質問主意書


 本年四月二十三日、アメリカのオバマ大統領が来日され、翌二十四日、安倍晋三内閣総理大臣との会談が行われた。そして更に翌二十五日、両首脳により共同声明(以下、「共同声明」とする。)が発表された。右を踏まえ、質問する。


一 「共同声明」に対する政府の見解如何。


二 過去に我が国とロシアとの間で発表された共同声明に関し、ロシア語のみで策定され、我が国側が仮訳を行い、発表されたという事例はあるか。


三 過去に我が国と中国との間で発表された共同声明に関し、中国語のみで策定され、我が国側が仮訳を行い、発表されたという事例はあるか。


四 「共同声明」が、英語によってのみ策定され、我が国側が仮訳を行ったというのは事実か。


五 四で、事実なら、それはなぜか。なぜ、英語のみならず日本語で策定されなかったのか説明されたい。


 右質問する。



《答弁》

二〇一四年四月二十五日に発表された日米共同声明に関する質問に対する答弁書


一について


 日米両国は、平成二十六年四月二十五日の日米共同声明(以下「日米共同声明」という。)において、日米同盟が地域の平和と安全の礎であり、平和で繁栄したアジア太平洋を確かなものにしていくために日米同盟が主導的な役割を果たすことを確認するなどし、政府としては、日米同盟の力強さを内外に示すことができたと考えている。


二について

 お尋ねの「我が国とロシアとの間で発表された共同声明」の範囲が必ずしも明らかではないが、日本国とロシア連邦との間で、両首脳の名を記載して発表され、その名称の中に「共同声明」という語が含まれている文書としては、平成十二年の国際問題における日本国とロシア連邦の協力に関する共同声明、平成十五年の日露行動計画の採択に関する日本国総理大臣及びロシア連邦大統領の共同声明及び平成二十五年の日露パートナーシップの発展に関する日本国総理大臣とロシア連邦大統領の共同声明があり、いずれも日本語及びロシア語で作成された。


三について

 お尋ねの「我が国と中国との間で発表された共同声明」の範囲が必ずしも明らかではないが、日本国と中華人民共和国との間で、両首脳の名を記載して発表され、その名称の中に「共同声明」という語が含まれている文書としては、昭和四十七年の日本国政府と中華人民共和国政府の共同声明及び平成二十年の「戦略的互恵関係」の包括的推進に関する日中共同声明があり、いずれも日本語及び中国語で作成された。


四及び五について

 日米共同声明は、米国との交渉の結果、英語で作成され、我が国側が仮訳を作成したものである。