《質問》

有事の際の我が国への核持ち込みに対する政府の見解に関する質問主意書


 本年二月十四日の衆議院予算委員会において、岡田克也元外務大臣が、かつて自身が非核三原則に関連し、核兵器を搭載した米艦船の我が国への寄港について、「日本国民の安全が危機的状況になったとき、原理原則をあくまで守るのか、例外を作るのかは、その時の政権が判断すべきことであり、今将来にわたって縛るわけにはいかない」と述べたことに関し、安倍晋三内閣としてもその考えを引き継いでいるかと質したことについて、岸田大臣は、「安倍内閣としても引き継いでいる」と答えたと報じられている。右を踏まえ、質問する。


一 非核三原則に対する安倍内閣の認識如何。


二 安倍内閣として、非核三原則を見直す考えでいるのか。


三 前文で触れた岸田大臣の答弁は、安倍内閣の公式見解であるか。核兵器を搭載した米艦船による我が国への寄港を認めることは、安倍内閣において状況によってはあり得るということか。明確に説明されたい。


 右質問する。


《答弁》

有事の際の我が国への核持ち込みに対する政府の見解に関する質問に対する答弁書


一及び二について

 非核三原則は、これまで歴代の内閣総理大臣が繰り返し表明してきている政策であり、国家安全保障戦略(平成二十五年十二月十七日閣議決定)においても明記されているとおり、我が国は非核三原則を守るとの基本方針を堅持してきた。安倍内閣として、非核三原則を守るとの基本方針を堅持する立場に変わりはない。


三について

 お尋ねについては、一及び二についてで述べた立場の上で、平成二十六年二月十四日の衆議院予算委員会において岸田外務大臣が「岡田委員は外相時代に、今触れられましたが、国民の安全が危機的状況になったときに原理原則をあくまで守るのか、それとも例外をつくるのか、それはそのときの政権の判断すべきことで、将来にわたって縛ることはできないと思うと答弁されておりますし、重要なことは、国民に対してきちんと説明することだとも答弁されております。現政権もこの答弁を引き継いでおります。」と答弁したとおりである。