《質問》

在コンゴ民主共和国日本国大使館における放火事件に関する質問主意書


 昨年六月二十一日、在コンゴ民主共和国日本国大使館において出火騒ぎがあり、その約半年後の十二月二日、同大使館に勤務していた山田真也三等書記官が、放火の疑いで逮捕されている。
 右と「政府答弁書」(内閣衆質一八五第一〇九号)を踏まえ、質問する。


一 「政府答弁書」では、「本件火災の鎮火後、在コンゴ民主共和国日本国大使館事務所において、約二千二百万円相当の公金が紛失していることが大使館員により確認されたが、本件火災発生時に同大使館事務所に置かれていた現金の額を含め、本件火災発生時の状況の詳細については、現在調査中であり、お尋ねについてお答えすることは困難である。」との答弁がなされている。放火事件に関する調査は、現在どの程度進捗しているのか説明されたい。


二 本年一月二十二日付の産経新聞報道によると、放火の疑いで起訴されている山田氏は「カネはカジノなどで使った。使い込みがばれないように火をつけた」などと供述しており、警視庁捜査一課として、同氏を業務上横領容疑でも立件する方針を固めたとのことであるが、右は事実か。


三 在コンゴ日本国大使館で出火騒動が起きた際、同大使館に二千万円もの現金が置かれていたという事実はあるかとの問いに対し、過去の答弁書(内閣衆質一八五第一号)では「本件火災発生時の状況の詳細については、現在調査中であり、お答えすることは困難である。」との答弁がなされ、「政府答弁書」でも「現在調査中」とされているのみであった。現時点で、右の事実関係は明らかにされているか。


四 外務省として、公金横領の容疑で山田氏が立件されることとなった今でも、在コンゴ冨永大使を帰国させ、事情を直接聴取する考えはないのか。


 右質問する。



《答弁》

在コンゴ民主共和国日本国大使館における放火事件に関する質問に対する答弁書


一について


 平成二十五年六月二十日夜(現地時間)に在コンゴ民主共和国日本国大使館事務所で発生した火災(以下「本件火災」という。)に関する調査は現在も継続しているが、外務省としては、当該調査に加え、本件火災に係る警視庁の捜査も踏まえ、本件火災に関し現住建造物等放火罪で起訴された被告人(以下「本件被告人」という。)については、業務上預かり保管中の同大使館の公金を横領した疑いがあると判断するに至り、平成二十六年一月二十二日、本件被告人を同庁に対し告訴したところである。


二について

 警視庁において、平成二十六年一月二十三日、本件被告人を業務上横領罪で逮捕したものと承知している。


三について

 先の答弁書(平成二十五年十二月十日内閣衆質一八五第一〇九号)三及び四についてでお答えしたとおりである。


四について

 先の答弁書(平成二十五年十月二十五日内閣衆質一八五第一号)五についてでお答えしたとおりである。