『不器用なヒーローたち』from シティーハンター | 仕事とマンガと心理学

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心理カウンセラーが語るマンガと小説についてのブログです。
心理学でマンガをみるとオモシロいので、それを伝えたくて
ぐだぐだお送りしますので、楽しんでくださいね!

こんにちは、プロフェッショナル心理カウンセラーの織田です。

 

胸きゅんな男性キャラの条件の一つは

なんといっても「不器用なこと」です。

 

何に不器用か?

恋愛に、です。

 

簡単に好きと言えない事情とか抱えていると

更に素晴らしいですね♡

 

そして、大事なのは

そういう事情が読者にはわかっているけれど

肝心の相手には伝わっていない様子だと

更に、読者のじたばた度が高くなり

楽しめたりするのです。

 

私の中では

シティーハンターの冴羽さんは

ダントツに不器用な人。

 

他のことは(仕事とか)超人レベルの

クオリティーの高さを誇るのに

こと恋愛に関していえば

中学生なみだったりするでしょう?

 

例えば、冴羽さんは

どんなことでも銃で解決しちゃう

「そんなバカな」ぐらいのレベルの

凄腕スイーパーです。

ところが、まあ香さんへの態度の

幼いこと、幼いこと。

笑ってしまいますね(クス♪)

 

で、こういう不器用なヒーローには

他のことはともかくとして

こと恋愛に関して言えば

鈍感なヒロインがお約束。

 

恋に不器用なヒーローに

察しのいいヒロインをあてちゃうと

ヒーローの煩悶がなくなるので

物語が面白くなくなっちゃうのです。

 

恋に不器用な人というのは

基本的には、正直な人が多くて

普段はちゃらちゃらしていても

本当に大事なところでは

嘘が言えない。

 

そして、自分の気持ちを表現することに

慣れていないことと

こういうところで自己肯定感が揺らいで

他者を大事に思う自分の気持ちが

相手に受け入れられるかどうかに

自信が持てなくて

気持ちを表現することに

躊躇してしまうわけなのです。

 

冴羽さんは典型的な

「人のことは話せるけれど

自分のことは話せない」人です。

・・シティーハンターでは。

 

「エンジェルハート」になると

結構自分の気持ちを表現しています。

やっぱり、一度心の底から

受容されるって人を変えるのねえ・・・

 

もとい。

 

冴羽さんの不器用さっていうのは

戦闘でもなんでも

頭のキレと抜きんでた体術で

こなしてしまうんだけれど

「人」として暮らす時間が

圧倒的に足りなくて

学習もできていないから

恋愛っていう

ある意味自分をさらけ出すシーンになると

どうしていいのかわからないんでしょうね。

 

だって、すごく

自分の本質とも

向き合う時間ですもの

恋愛って。

 

ゆっくり自分の気持ちを味わうなんていう

時間さえなかったでしょうから

「人」の学習は

新宿にきてからなんでしょうから。

 

一回学習しちゃうと

達人になりそうですが

恋愛の達人になるには

ちょっと一途すぎますね。