日曜日。
大学生の生徒さんのレッスンを終えて、
ドライブがてら夫の実家へ車を走らせました。
今日は一緒に昼ごはんを食べる約束の日です。
久しぶりに会えた義父母。
本当はゆっくり過ごしたい気持ちでいっぱいなのに、
食事を終えると買い物の予定があり、
どうしても早めに帰路につくことに。
「あまり長くいられなくて、ごめんなさい」
そんな思いが胸に残りました。
実の娘ではありませんが、嫁いで30数年。
一緒に歳を重ね、積み重ねてきた時間はとても長いものになりました。
自分の老いも、両親の老いも、ふとした瞬間に感じるようになりました。
高速道路を走りながら空を見上げると、
夕陽がまるで包み込むように美しく染まっていました。
その優しい光に照らされて、
さっきまでの気ぜわしさが、少しふわりとほどけていくようでした。
土曜日のレッスンが終わり、生徒さんと帰りのご挨拶をして
レッスン室を出たその時——
外から “ドン…” と低い音が聞こえてきました。
生徒さんと目が合い、
「えっ、なにこの音?!😳」と少し怖がる様子。
耳を澄ませてみると……
「あっ、この音、花火だわ🎇!」
思わず私は2階へ駆け上がり、夫に声をかけて一緒に外へ。
すると、先ほど見送った生徒さんたちとお父様も空を見上げていました。
「わぁ〜!きれい!!」
夜空に大きな花がぽんっと咲き、
思わずみんなで歓声をあげます。
冷たい空気の中、耳がキーンとするほど澄んだ空気のおかげで
花火はひとつひとつがくっきり。
近所の方々も集まり、自然と“花火鑑賞会”に。
振替レッスンがなかったら
きっと見ることのなかった花火。
振替してくださったお父様にお礼を伝え、
その後、友達にも花火の写真を送りました。
はしゃぐ子どもたちの姿を見て、
「あぁ、こういう時間こそ平和だなぁ」としみじみ。
心がぽっと温かくなる夜でした。








