鑑定の現場から④ 私は本当に存在だけで誰かの役に立っているのか | 地球のお母さんになりたい

地球のお母さんになりたい

地球に生まれ、地球に育まれ、地球に与えられ、いまここにいる私。いっぱい包んでもらったから、私は地球のおかあさんになりたい。
みんなのお母さんになりたい。

 

昨日、鑑定の現場で、とても興味深いことがありました。

 

守秘義務がございますので、

詳しいことはかけないのですが、

一組目のお客様は、とても明るくフレンドリーな方でした。

 

仕事もそこそこ。お金にこまっているわけでもない。

ところが、手相を拝見すると、

本当はとてもしたかったことが、

あったんじゃないかと。

 

それは、どうもアート的なことだったようで。

 

もちろん、今の人生に満足されている部分もあるんだけど、

ご両親からも「本当にその人生でよかったのか」と聞かれるそう。

 

人に好かれる方で、楽しく生きることにも長けていらっしゃるけど、

深いところにやり残し感を持っていらっしゃいました。

 

今更変えられないという諦めもあって。

 

でも、人生はいつでも、今からでも変えられます。

 

その方は、ご自分の本心を明かした後、

口数少なくなっていらっしゃいました。

心の中でいっぱい考えていらっしゃるようでした。

 

確かに、人生も半ばにきてしまえば、

このまま安穏にという気持ちになるのかもしれません。

 

私も、黙っていました。

私が背中を押しすぎてもよくない、そう思って。

 

そして、次にいらしたお客様は、

コロナのために、内定を取り消されてしまった方でした。

これからどうしたらいいか、焦りや不安もあったようです。

 

ただ、その方は専門学校を出たばかり。

 

実はその方にはやりたいことがありました。

でも、早く就職を決めたくて、

妥協で入った会社だったそうです。

 

それが消えてしまい…。

 

これから先の就職も、もちろん大変でしょう。

だけど、こうして一瞬にして消えてしまうのなら、

本当にやりたいことができないか、

もう一度考え直すチャンスなのではないかと、

私はお話しました。

 

私の頭の中には、先ほどのお客様の顔が浮かんでいました。

その方が伝えてほしいとおっしゃっている気がしました。

 

とても芯のしっかりした方です。

現実的な方です。

そして、口数の少ない方です。

 

でも、その方は最後に、

「泣きそうです。もう一回、考えてみます」

そう、ポツリおっしゃいました。

 

夢をあきらめた最初の方の想いが、

後のお客様につながった、そんな気がしました。

 

全くお互いを知りません。

すれ違ってもいません。

でも、私は想いのバトンがわたったように感じました。

 

前のお客様の後悔が、あとのお客様の心を揺さぶり、

あとのお客様の決心が、前のお客様の心を癒す。

 

私たちは、こんなして、みんなつながりあっているのかもしれません。

 

だとしたら、私たちはここに存在しているだけで、

誰かを支えたり、励ましたり、癒したりしているのだろうと。

 

与えられた人生を自分なりに正直に、まっすぐに生きていれば、

それがどこかの誰かを支えるし、

また、自分も支えられてる、そう思ったのです。

 

特別なことをしなくてもです。

人のために一斉ヒーリングをしたり、

誰かを思って祈らなくてもです。

もちろん、それは素晴らしい行為でしょうけど、

 

お互いは、目に見えなくても網の目のように

繋がった中で生きているんだろうと思えました。

縁の中で。

繋がりあい、支えあい。

 

人というのはそういう存在なのだと、

そんなことを感じた体験でした。