とっても仲のよさそうなカップルが、
相性を見てほしいといらっしゃいました。
会話の合間に見交わす視線。
付き合って3か月というけれど、
まるで家族のような空気感。
見ていて微笑ましい二人です。
ところが、カードを展開すると、
スプレッドの方向性に、悲しみのカードが・・・。
う！
どうしよう。
何でだ？
困りました・・・。
でも、出てきたカードは出てきた意味がある。
恐る恐る聞いてみる。
「方向性に悲しみのカードがでてきているんだけど、
何か心あたりはないですか？」
最初は否定する二人。
そりゃそうだ、幸せ真っ只中というように、
鑑定中も手を組んでるし。
さらに質問してみる。
未来に悲しみを抱くような思い。
持ってないのか。
心当たりはないのか。
カードをじっと見ていると、
ある種の絶望みたいな気持ちを感じた。
「結婚したいとか、これからこうなりたいとか、
そういう気持ちある？ これからのこと考えられる？」
そうしたら、男性が話し出した。
彼は、立て続けに親友を事故で失った。
その悲しみがあって、自分と関わると人は不幸になると
思っていると語った。
ああ、その悲しみ。
「だから、彼女ともこの先どうしようは考えてない」
まさに、カードが示した通り。
自分と関わると、その人は命を落とす。
その思い込みが、
悲しみの正体でした。
でも、それ自分が作った思い込みだから。
その悲しみは過去。過去に経験したことが、
あまりにショッキングだったから、
また、そんな未来がやってくるに違いない。
もう、あんな思いはしたくない。
そうやって、自分で作りあげたもの。
自分で作ったものは、自分で変えられる。
彼は深く、うなづく。
この思い、書き換えませんか？
と私は問いかける。
彼は、再び頷く。
そして、彼に、もう一枚カードをひいてもらう。
そして、出てきたカードは・・・
ずっとふたりは一緒にいる、
そんな恋人のカード。
説明はいりませんね。
実は未来って何も決まってない。
決まってないって不安じゃないですか。
だから、私たちは思い込む。
こうなるに違いない。
こうなるはずだと・・・。
でも、その根拠は、過去に経験したことから
生まれたのであって、
そこには何も関連はない。
関連付けたのは自分。
関連がないと気付けば、
流れは変わる。
そのときの潜在意識が現れるカードは、
自分の思い込みをよくよく見せてくれる。
そして、その思い込みに気付いたら、
ただ、それを捨てればいいのです。
ただ、いらないからポイと捨てればいいのです。
未来は創造できる。
幾通りもある可能性から、
選ぶことができる。
タロットはそんなことを教えてくれます。
あなたが世界をどんなふうにみているのか。
どんな色付けをしているのか。
それが不自由だったり、
苦しかったりしたら、
ただ、変えればいい。
ただ、それだけ。
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