日々、発見がある。
はっと思うのに、そのままにしていると消えてしまう。
ロートに入れた液体が三角谷を深層心理の沼に滑り落ちるように、気付くともう目の前から消えている。
急いで引き上げないと。香ることも触ることも出来なくなっていまう。
深層心理の沼はズブズブとフラッシュメモリーを奥へと引き摺り込んでいく。
僕は記憶を繋ぎ止めようとして、何度も思い返したり、メモしたり、写真を撮ったりする。
メモした記憶は、またロートの谷を奈落へと滑り落ちる。
それでも、鮮明に残る記憶がある。
どうやったら、記憶を瞼に焼き付けることが出来るのだろう。
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TAKAHIRO 上野隆博