タカヒロ。ブログ番外編③ | タカヒロ。ブログ

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松山市のバンド
チーム・レヴォトミンの活動を中心に
タカヒロ。の日常を書いてます。

どうも
タカヒロ。です(^-^)









タカヒロ。ブログ番外編
パート3です❗



前回迄のあらすじ

昭和63年の夏休み
中学三年だった
タカヒロ。少年は…

この年のバレンタインデー
カツくんと二人で
隣町のA中学へ
喧嘩を売りに行ったものの
思いの外、大勢が
角材で武装して
追いかけてきた為
逃げ帰ってきました。

それから
我々の中学は
地元にやって来るA中学の
生徒と衝突するように
なりました。

はじめは
ガンつけた!
文句あるか?
やるかコラ!と
とるに足らないトラブル
でしたが

次第にエスカレート!

ウチのリーダー格が
A中学のOBである高校生に
やられた件を皮切りに
抗争へ発展!

あらゆる場所で
喧嘩が勃発!
A中学狩りがはじまり
ウチの生徒が骨折する怪我を負った事から、無差別にA中学を襲うことに

警戒したA中学の生徒は
やがて我々の町に姿を
見せなくなったり
真面目な格好をする事で
トラブルを避けるように。

それから数日後
A中学の番長が
現れたのです。


(あらすじ終わり)





夏休み終盤

我々はいつものように
カツくんを中心とした
十数人のメンバーで
町中にて集まっていました。

繁華街の中心部
道行く中学生を見ると
すれ違い際に
「ウリャァァァ~」と
奇声を発したり

それが女の子だと
「こっちこいや~」とか
ここでは書けない言葉を
大声で言ってました。

自転車なら
一瞬でしたが
歩いている人には
わざわざついて行ったりと
迷惑極まりない言動を
楽しんでいる顛末。


A中学が現れない
            ↓
怖がって現れない
            ↓
    俺たち最強!


勝手にそんな事を言う輩も
出てきました。
(私も同じような事を思ってましたが…)


ガキはすぐにつけあがります。



しかし、この日は
そんな雰囲気に拍車をかける
出来事が起こりました。




たむろする
我々十数人の前に

A中学の番長を先頭に
他15~6名が
自転車で現れました!




今まで
こちらが圧倒的に
シメ上げていた相手
我々から
逃げまわっていた相手が

乗り込んできた!



そんな信じられない状況に
全員が事態をのみこめない
様子でした。




ヘルメットをかぶった
中学生が15~6名
我々の前に現れ

自転車を停める者
またがったままの者
さまざまななか

先頭の番長は
自転車から降り
ヘルメットをぬいで
ゆっくりと
我々に近づいてきました。



デカい!
180センチくらいか?

体重は90キロ近く
ありそうだ。




「来たか!」

「何だ?何言っくる?」と

少なくとも私は
そんな事を考えながら
A中学の番長を見て
いました。





番長は私の横を通り過ぎ
真っ直ぐ
カツくんの方へ
歩いてきます。


やや身体を左右に
揺らしながら
ゆっくりと…



カツくんは
番長を見て
やや余裕の不敵な笑みを
見せている

私には
そう見えました。




カツくんと
番長の距離が
二メートルをきったあたり

初めて
番長が口を開きました。





「 なんか… 」





「 もんく… 」







「 ありますか? 」









カツくんが一瞬
「ハァ?」と思ったか
どうか分かりませんが
隙ができた瞬間





番長は持っていた
ヘルメットで
カツくんの顔面を
叩きつけるように
殴りつけました!




あまりにも
インパクトのある
シーンに
金縛りにでも
あったかのように
私は一瞬かたまって
いました。






ヘルメットで
横っ面を殴りつけられ
横を向いた格好で

1~2秒後
正面を向き直した
カツくんは
鬼の形相をしていました。


「やったなコノヤロウ」
とでも言いたそうな
カツくんの口からは
出血が認められました。




やっとそこで
スイッチの入った私!


「上等やねぇか!」


「ぶち殺しちゃる!」



それに賛同したかのように
他のウチの仲間も

「生きて帰れる思うなよ」等の怒号が響きわたりました。

私は拳を握りしめ
集団に突っ込むつもりで
いました…


依然、一発食らったままの
カツくんは
番長とにらみ合ってましたが



突然カツくんは
「お前ら手ぇ出すな!」と
番長をにらんだまま
言いました!





番長もそのままの体勢で
「ええか、手ぇ出すなよ」と
仲間に向けて叫びました。





暴れる準備をしていた為
つんのめりそうに
なった私は

苦し紛れに
A中学のその他大勢に
「オメェらきたねえマネすんなよ」と吐き捨て

カツくんと
番長のタイマン勝負を
見守ることにしました。



繁華街のど真ん中

はっきり言って
人通りが多い場所


そんな場所で

二人の喧嘩が
はじまりました。


テクニックは
カツくんが上か!

自分より10センチ近く
大きな番長に対して
リーチの差を埋めるかの様に
半身になりながら
顔面に拳を入れていく!


対して番長は
殴られながらも
身体を使って圧をかけ
拳を振り下ろしながら
カツくんとの距離を
詰めようとしています。


捕まえて
力技に持っていきたいのか
番長が業を煮やし
掴みかかろうとした瞬間!





カツくんの
前蹴りが番長の腹部に
キレイに入りました。


たまらず
うずくまる番長ですが
同時に後ろへ下がって
距離をとりました。



勝負あったか?





本当の勝負なら
うずくまった番長に
とどめの攻撃を
加えそうですが…



カツくんは
うずくまった番長を
見下ろすように
ずっと見ていました。


我々も黙って
見ていました…




片ひざをついた状態で
番長はカツくんに
目をむけたままでした。




すると……




番長と一緒に来ていた
A中学の生徒の1人が…




「先輩、もういいっすよ」



すると他の生徒も

「もういいっす」

「ありがとうございます」





と、口を揃えて
番長にお礼を言いはじめました。




は?
何それ?



あっけに取られている
今やギャラリーと化している
我々。




なぜか、番長は立ち上がり
カツくんに
「オマエらの学校ブッ潰す」と言うと、背中を向けて仲間の方へ歩いていきました。



その番長の背中に
カツくんは
「いつでも来い」と
一言返しました。



A中学の生徒が離れていく様子を見て、各々が言いたい事を言おうとした直後

パトカーのサイレンが
聞こえてきたため
一斉に全員が散りました。




そのまま家に帰った者も
いましたが


ほとんどが
港で落ち合い

今後の相談をはじめました。



「アイツ(番長)は何で
よくあの状況で
「オマエら潰す」みたいな
セリフが言えたんや?」


「負け惜しみか?」


「バカなんやない?」




するとカツくんは
「今日は負けといてやる」
「けど、次も狙うたるって事やないんか?」


すると全員が
「そうか、また来るんやな」
カツくんの考えに
納得していました。




                                    つづく

この話は実話を基にしたフィクションです
(自主規制です)


次回はいよいよ完結です。