長いこと2次試験対策の講師をしております。
もう軽く20年を超えました。
その経験から言いますと、
この試験には、
「合格者に共通する特徴」といったものはありません。
(これはどの試験でも実際はそうではないかと思います)。
ですが、
毎年のように、
「この方は合格するだろうな」という受講生がいます。
そしてまず合格します。
数としては少ないので“例外的“な存在と言えます。
その方達に共通する特徴というか特性はいくつかあります。
その一つが、
「断的的にとらえない」態度です。
常に“条件付き“で考える。
それもかなり徹底しています。
「今回のこの設定では、このやり方がうまくいった」
と言った捉え方です。
これはかなり珍しいです。
たいていは、
「できた、よかった」
「ダメだった」
という断定的な評価になります。
「今回のこの設定では、このやり方がうまくいった」
という捉え方は、
“この設定“以外の設定ではどうなのか?
“この設定“以外にはどういった設定がありうるのか?
その場合、このやり方のどこをどう調整すれば使えるか?
といった検討の余地を生みます。
要するに、
どこまで行っても“知らないことはある“という前提です。
(だから断定はできない)
念の為の補足ですが、
“知らないことはある“という前提ですが、
謙虚な態度ということではありません。
むしろ、
自信があるから“知らない“と言える、という印象です。
おそらく、
知識が増えるほど、技術レベルが上がるほど、
理解が深まるほど、
“細かい違い“が識別できるようになり、
結果、
認識する知らないこと、わからないこと、できないことが増えるということを体験上知っているのだと思います。
(無意識かもしれませんが)。
断定的に考えない
条件付きで考えよう
講義で伝えていますし、
この場にも何度が書いていますが、
何しろ“態度““姿勢“”物腰“的なことであり、
本人の経験によって形成されるものでしょうから、
言ったり、書いたりしただけで伝わることはないでしょう。
でも、今回もこれを書いているのは、
これを読んだのが何がしかのきっかけになり、
自分の経験を振り返り、
変化をもたらす可能性があると考えているからです。
もちろん、
講師を仕事にしていますので、
単に伝えるだけでなく、
教材、練習材料・方法など具体的な手段も考えていますが、
いまだコレと言ったものが出来上がっていない状況です。
まだまだ、知らないことだらけですから、
チャンスはあると思っています。