事例問題の問題本文には、
現状に助言の余地が埋め込まれている。
それらを要求に合わせて見つけ出し、
適切に解釈を加え、
利用する能力。
これを“余地能力“と呼んでみる。
余地能力は、
要求に基づき適切な“着眼点“を設定することで発揮できる。
そして、
この能力は、
自分の日常(事例)でも利用できる。
前回、そんな話をしました。
今回はそのつづき。
2次試験において、
“余地能力“は、
解答の根拠の発見に欠かせない能力ですが、
さらに、
“適切な根拠の特定“にも発揮されます。
受験者は一般的に、
ひとつそれらしい根拠を見つけると、
そことでやめてしまう傾向があります。
さらに、
複数の根拠候補が見つかった場合、
即座にどちらかを選ぼうとします。
これらは、
・正解はただひとつ
・処理は素早い方がよい
といった暗黙の(意識していなくても働いている)前提のせいと考えらますが、
かなり強力です。
このような事態は結果的に、
“適切な根拠“を特定することを邪魔しますから、
対処する必要があります。
そこで、
発揮したいのが
判断(選択)を留保する能力です。
“判断(選択)の余地“を見出す能力。
余地能力のひとつです。
何か根拠らしき記述を見つけたとき、
「おっ、根拠見つけた!」の1択ではなく、
ア 根拠である
イ 根拠には違いないが他の問題の根拠である
ウ ただの説明用の根拠である
エ 他にも根拠はある
・・・・・
と選択肢を持つ。
勘違い、
見落とし、
飛びつき、
勝手な飛躍、
読み間違い、
・・・・・
といったエラーの可能性を否定できませんし、
文章は複数の解釈が成り立ちます。
だから、
発見と検証に、
“余地能力の発揮“は欠かせません。
問 わかりました?
ア 納得
イ 具体的に何を意味するのか検討してみる
ウ 再読してみる
エ ピンとこない
「ちょっと待てよ」を実践してみましょう。