前回の補足。
問 以下の文章を読み、設問に答えなさい。
低学年から野球を始めた子どもは、成長やより良い用品への願望によって、ユニフォーム、バット、グラブ、スパイクといった野球用品を何度か買い替えることになるため、金銭的負担を軽減したいという保護者のニーズが存在する。
B社はこうしたニーズにどのような販売方法で対応すべきか。プライシングの新しい流れを考慮して、100字以内で助言せよ(ただし、割賦販売による取得は除く)。
設問1 文中の「こうしたニーズ」は誰のどのようなニーズか説明しなさい。
設問2 出題者が「このニーズ」ではなく「こうしたニーズ」という表現を選択した理由を説明しなさい。
<回答例>
「こうしたニーズ」は、以下の複数のニーズを指していると考えられる。
① 低学年から野球を始めた子供のニーズ=成長やより良い用品への願望
② 保護者のニーズ=子供の願望を叶えたい
③ 保護者のニーズ=金銭的負担を軽減したい
このうち②は明示されていないが、②がなければそもそも金銭的負担が生じない(買い替えなければよい、野球をやめさせればよい)。
以上をまとめると、
「こうしたニーズへの対応」が意味するのは、
子供の成長やより良い用品へのニーズに的確に対応する=買い替えを増やす・維持することと、その買い替えの金銭的負担を軽減するニーズに対応することと解釈できる。
出題者が「このニーズ」にしなかったのは、対応するニーズが複数あることを適切に表現するためと考えられる。
といった感じです。
このような読み取りはそれほど難しいことではありませんが、
試験場で“すっと“行うには練習が必要です。
練習として音読がおすすめであるという話をしましたが、
これは事例4でも有効です。
というより、
事例4では特に有効です。
①現状の営業利益は2,500万円である。
②W製品の売上高は80,000万円である。
①は目で追いかけるだけでもすっと頭に入ってきます。
営業利益はニセンゴヒャクマンエンである。
②はどうでしょう?
売上高はハチマンマンエン?
これではピンときませんね。
音読しようとすると、
ハチマンマンエンは不自然ですので、
頭の中で変換して、
ハチオクエンと読むでしょう。
桁数の多い金額の処理に慣れている例外的な人を除くと、
このような変換はそれだけでも負荷がかかります。
結果、
問題設定の理解を妨げます。
1日1問でよいですから、
音読しましょう。