知識を使うために“抽象度を下げる“。

 

では、

抽象度を上げるほうは?

 

事例問題を処理する上ではこちらも必要です。

何しろ“事例“というくらいですから、ある程度“具体性“があります。

 

たとえば、

「経営統合により解消される問題点や課題」を着眼点に設定し、

問題本文をひととおり読み終えたとします。

そして、以下の記述に着目できたとします。

 

「X社経営者の個人的なつながりがある中堅の食品卸売業者より仕入れていた。この食品卸売業者は、地元産の高品質な原材料をも扱う生産者と直接取引していた」

 

「近隣の原材料の仕入れ業者の高齢化によって、原材料の仕入れが不安定になり、新たな供給先の確保が必要となりつつある」

 

これらの記述は、

着眼点の「経営統合」「解消」「問題点」「課題」といった表現をいっさい含んでいません。

しかし、

これらの記述が1セットになり、この着眼点にヒットすると気づいたということは、

 

地元産の高品質な原材料の安定的な調達 → 課題(弱み)

 

と判断しています。

これは具体的な記述(抽象度の低い表現)から、抽象度の高い内容への変換です。

 

問題文を解釈する際は、抽象度を下げる。

問題本文を解釈する際は、抽象度を上げる。

 

この上げ下げがどれだけスムーズかつ適切に行うことができるか、

(つまり、“スッと使える“知識の整備状況)が、

2次試験の合格率を大きく左右します。

 

つまりどういうこと?

具体的にどういうこと?

 

この問のセットをバンバン使う練習をしましょう。

 

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具体的にどういうこと?

つまりどういうこと?