前回の日曜にショートケース②をやりました。

解説後、次のような相談を受けました。

 

「問題文の制約をはずさないようにするには、どうしたらよいですか?」

 

問題要求=指示に正確にしたがった解答をするには、

制約を正確にとらえることが前提となります。

制約をはずしてしまうと、解答もはずれます。

これはどの事例、どの問題も同じです。

 

それはわかっていても、

限られた時間内に正確にとらえることは簡単ではありません。

 

でも、何とかしたい。

 

そういうことです。

 

制約をはずした解答をしてしまう原因は、おもに次の2つです。

原因①:制約を制約として認識しなかった(できなかった)ため

原因②:制約と認識したが、引き継ぎしなかった(できなかった)ため

 

原因①をなんとかしないとどうにもなりませんし、

原因②は制約に限ったことではないので、

今回は前者について説明します。

 

原因①に該当する場合は、

「制約に対する感度を高める(=気づく力を伸ばす)」練習が必要になります。

 

具体的には、

オリジナルの問題文の一部を削除して、

解答内容にどのような影響があるか検討してみる練習です。

簡単な例を示します。

 

例)A社社長時代に、就任から間もない時点で成長軌道に乗った要因は何か?

 

            ↓「就任から間もない時点で」を削除すると・・・

 

  A社長時代に、成長軌道に乗った要因は何か?

 

            ↓ 影響は?

 

 解答としては、A社長時代のことであればすべて対象になる。

 

            ↓オリジナルを改めて検討すると・・・

 

 「就任から間もない時点」と限定しているので、

「それ以降」のことは対象にならないことが理解できる。

 

            ↓さらに、

 

        A社長時代のことを

     「就任から間もない時点にあてはまること」と

     「あてはまらないこと」に分けて確認しよう、

     という準備ができる。

                   

補足になりますが、

「就任から間もない時点」という表現は、抽象度が高いため、

3か月以内なのか、6か月なのか、1年なのか、・・・

といったことはこの時点で判断できません。

あくまで、

事例内容を読んだ上で判断することになります。

 

たとえば、

「A社長は就任時から積極的に動き、半年経過した時点で具体的な効果が出始めた・・・」とあれば、半年以降のことは含まれないと判断できるでしょう。

 

ここまであからさまな記述であれば、誰でも気づきますが、

どのようなかたちで示されているかは問題本文を読んでみないとわかりません。

よって、

着眼点として、

「A社長の就任間もない時点とはどれくらいまで含むか?」

も設定できていると確実です。

 

すでによく知っている問題文でも、

一部変更することで、比較対象ができますから、

理解を深めることができます。

 

さて、ここで練習問題です。

 

次の問いについて、理解を深めてください。

 

問 「今日は何をしよう?」