2次試験の合格率を高める最大のポイントは、
要求を具体化する力をつけること。
要求(指示)は、分かりにくいので、
“質問を浮かべる=ツッコミを入れる“ことが重要です。
われわれは、
ただでさえ、「すぐに答えたがる」クセがある上に、
試験は、時間制限がありますから、余計その傾向が強くなります。
「慌てずに」とか「急ぐな」と言い聞かせても、あまり効果は期待できません。
そこで、
別の作業を組み込むわけです。
それが“質問する=問題文にツッコミを入れる“作業です。
実際、
質問することで、解答の構成・組み立てイメージや着眼点が出やすくなりますし。
要求具体化の精度=質問内容の精度
といってもいいくらいです。
重要なのは、質問の精度、
つまり、
数ではなく、質です。
簡単な例で確認してみます。
問 2代目社長の時に一時的に業績が低迷した。その理由を答えよ。
<質問A>
「何があったのですか?」
「“一時的“ってどれくらいですか?」
<質問B>
「創業社長の時代に業績が良かった理由は何でしょう?」
「どうやって低迷から回復したのでしょう?」
AとBでは質問の質に違いがあることが分かりますね?
Aのような質問をいくつ並べても、
解答の組み立てイメージや着眼点の設定に与える影響は小さいわけです。
一方で、
Bのような質問は、有効です。
Aと違って、こちらは、
問題文にない要素を比較対象として設定した質問になっています。
「創業社長の時代は業績がよかった」
「その後低迷から回復した」
という事実は、問題文では省略されています。
でも、
読み取ろうとしたらできますよね。
そういうことです。
そして、
このような作業ができるかどうか、
正確に言えば、“やるかどうか“が質問の品質を決定的に左右します。
能力的には2次受験者は全員できるはずですから。
やっていれば、作業が身につきます。
やっていれば、品質も上がっていきます。
6月もそろそろおしまいです。