天気予報が特別好きなわけではありませんが、
身近な例なので、また取り上げます。
「今日は降雨確率が70%です」
という予報のとき、
どういうイメージを持つのか?
「今日は雨か・・・」
でしょう。
この予報を目にしたり、耳にした瞬間、
「今日は70%雨、30%はちっとも雨が降らないでしょう」
とは受け取りません。
でも、この予報が意味することは、
「70%雨=30%はちっとも雨が降らない」ということです。
(「今日は7割の時間は雨で、残りの時間は雨が降らない」ではありません)
「省略されていることの意味を含めて正確に読み取る」
これは2次試験対策として、欠かせないスキルです。
だって、そのような根拠の示し方をしますから。
「A社は、機能別組織で、営業部、製造部、開発部、総務・経理部で構成されている。」という文章から、
「資金調達の専門部署はない」を読み取るような試験ですから。
あるいは、
「建物・設備に関して取得はない」から、
「売却はあった」を読み取るような試験ですから。
われわれは、
このような間接的な示し方が“超”がつく苦手というわけではありません。
たとえば、
「サイコロを振り1、2、3、4のいずれかが出る確率は、⅔である」
という文章を読んだら、
「5、6は⅓の確率である」こともイメージするでしょう?
降雨確率70%の予報で、
カサを持って出かけ、ちっとも雨が降らなかったとき、
悪態をつくことはあり得ますが、
サイコロを振って、4以下を出せば勝ちという局面で、
5か6が出たとき、サイコロに文句を言う人は少ないでしょう(自分の運の悪さを呪うかもしれないけど)。
「天気予報もただの確率である」とみなしていればよいわけですが、
なんとなく、
お天気お兄さんやお姉さんの“自信の度合い”と勘違いしているような気がします。
2次試験はわかりにくいです
2週間以上先の天候くらいわからない。
絶対(100%)はありません。
「この問題は、絶対に得点できると思った」とか、
「いちおう書いたことは書いたけど、絶対得点にならないと思った」
という言い方は適切ではないということです。
(時々耳にします。)
確率的な発想を採用しましょう。
「自分の解答が得点になる確率は70%である」
と言ったとき、
30%は得点にならないと考えているわけです。
得点になる場合とならない場合の対比によって、考えが進みます。
「得点にならない30%とは、いったいどういう場合か?」
このような確率的なとらえ方ができれば、
エラーによる事故は確実に減っていくと思います。
(問題に悪態をつくこともなくなります)。