昨日、東京地区の合格祝賀会がありました。

 

そのときに合格者のみなさんにお話しした内容です。

 

おめでとうございます。

みなさんが合格したのは、経営サルタントの資格試験です。

すぐにコンサルティングを行う人は少ないでしょうけど、

何しろ経営に関する知識や見方を身につけたわけですから、

相談や質問を受ける、助言を求められる機会が増えると思います。

 

そこで、お伝えしたいことがあります。

コンサルティングを行う人がかかりやすい病気についてです。

 

それは、“すぐに答えたがる病”と言います。

 

どういう病気かというとは、名前の通りです。

困ったところは進行性があるということです。ほっておくと悪化します。

重症になると、

人の話を途中で遮り、勝手に質問内容を決めつけてこたえたりします。

もっとひどくなると、

頼まれてもいないのに解決策を提案したりします。

こうなると、

感謝されるどころか、ただのうっとおしいやつになってしまいます。

 

この病気は、

質問や相談を受ける機会が多ければ多いほど、病状は悪化するようです。

ですから、

コンサル+講師というのは最悪の組み合わせです。

ちなみにわたくしは相当長いこと患っていまして、しかも重症です。

教室で質問に行ったら、

質問したかったことと違うことを長々と説明されたとい方、

いらっしゃると思います。ごめんなさい。

 

原因は、

 

有能な人=すぐにキラリとした解決策が提示できる人というイメージにあります。

裏返すと、

すぐにこたえられないと無脳なやつと思われるのではないかという恐怖です。

これはなかなか根が深い。

無意識のうちに刷り込まれているようです。

 

有能なコンサルタントは、

相手の話をよく聴き、

相手に質問することで、相手に適切なかたちで課題を認識させ、

相手に解決策を気づかせます。

 

これはみなさんが2次対策でやったことと同じです。

 

2次対策でも、

問題の指示にすぐにこたえようとするのではなく、

指示を具体化し、ツッコミをいれ、

何を特定すればいいのかはっきりっせることが大事だったと思います。

それと同じです。

これを忘れないようにしてください。

 

有能さは答えを出すことではなく、意味のある問いを作り出せることです。

 

みなさんはこれだけ難しい試験に合格したわけですから、

張り切ってアピールしなくても、有能さは醸し出されます。

自信を持ってください。