たとえば、
あなたがプレゼンテーションの研修を受講しているとします。
自分の番が回ってきて、あなたはプレゼンしました。
そこで、
研修のインストラクターが他の受講者に向かって、
「では、いまのプレゼンについてフィードバックをお願いします。
ひとりずつ順にお願いします。」
と指示をします。
フィードバックの内容は、だいたい想像つきますよね?
「雰囲気が堂々としていてよかったし、声も大きく聞きやすかったです」
「終始こちらを向いて話をしていたので、引き込まれました」
といった肯定的な評価が主です。
これらに付け加えるかたちで、
「ただ、ちょっと一方的な上から目線の話に聞こえました」
「もう少し、ゆっくりしゃべるとよいと思いました」
とマイナス面の感想・評価がされることもあります。
2次対策では、演習がメインでした。
その演習では、
自分の取り組みについて
毎回フィードバックを行ってきたわけですが、
そのフィードバックは、
「よかった、わるかった」という評価ではありませんでした。
「軌道を右に5度修正」と同じような“修正”のための自分への指示でした。
「フィードバックは役に立たない。やるならアドバイスだ」
という主張もあるようですが、
フィードバックは本来、
“やったことへの評価や感想”ではなく、
“次に向けてのアドバイス”なのだと思います。
フィードバックが有効であるためには、次の2つが欠かせません。
・具体性がある内容であること。
・即座に行うこと。
前者の具体性は、
”フィードバックによって適切な修正が可能である“
という要件を満たすためのものです。
ということは、アドバイスや指示と言ってよい。
試験が終わっても、
フィードバックが求められる場面は多いでしょう。
求められなくても、
自分自身にフィードバックすることもあるでしょう。
その際は、
”適切な修正を可能にするためのアドバイスである“
ということを思い出しましょう。
油断すると、
ゆるい評価になってしまいます。
それだとほとんど意味がありません。