【保存版】退職時に会社からもらう「重要書類」を徹底解説!手続きで困らないための完全ガイド
退職という人生の大きな節目を迎える際、会社からいくつかの重要な書類を受け取ります。これらの書類は、退職後の生活や次のステップ(転職、失業給付、健康保険・年金の手続きなど)に不可欠なものです。
「たくさんあって、どれが何に使うのかわからない...」と不安に感じる方も多いでしょう。
この記事では、退職時に会社から受け取る主要な証明書類について、その種類、用途、受け取り時期、そして注意点をわかりやすく解説します。これらの書類をしっかり理解し、スムーズに次の手続きに進めるように準備しましょう。
1. 退職時に会社から受け取る主要な証明書類一覧
退職時に会社から受け取る書類は、主に以下の5種類です。
| 書類名 | 正式名称 | 主な用途 | 受け取り時期の目安 |
|---|---|---|---|
| 離職票 | 雇用保険被保険者離職票 | ハローワークでの失業給付(基本手当)の受給手続き | 退職後10日〜2週間程度 |
| 源泉徴収票 | 給与所得の源泉徴収票 | 転職先での年末調整、または自身での確定申告 | 最後の給与が確定した後(退職日〜1ヶ月程度) |
| 雇用保険被保険者証 | 雇用保険被保険者証 | 転職先での雇用保険加入手続き、または失業給付手続き | 退職日当日、または後日郵送 |
| 年金手帳または基礎年金番号通知書 | - | 国民年金への切り替え手続き、または転職先での厚生年金手続き | 会社が保管していた場合は退職日当日 |
| 退職証明書 | - | 国民健康保険・国民年金の手続き、転職活動時の証明(希望者のみ) | 申請後、速やかに |
2. 各書類の詳細解説と注意点
2-1. 離職票(雇用保険被保険者離職票)
用途: 退職者が失業給付(基本手当)を受給するために、ハローワークに提出する最も重要な書類です。この書類がないと、失業給付の手続きを開始できません。
構成: 「離職票-1」と「離職票-2」の2枚組で構成されています。 * 離職票-1: 振込先口座などを記入する用紙。 * 離職票-2: 離職理由や賃金支払状況などが記載されており、失業給付の受給資格や期間を決定する上で重要です。
注意点: * 会社は退職日の翌日から10日以内にハローワークに提出する義務があり、その後ハローワークから退職者へ郵送されます。そのため、退職日当日には受け取れません。 * 転職先がすでに決まっている場合や、失業給付を受給しない場合は不要ですが、念のため受け取っておくことをおすすめします。
2-2. 源泉徴収票(給与所得の源泉徴収票)
用途: 退職日までに支払われた給与や賞与、そこから源泉徴収された所得税の額が記載されています。 * 転職先が決まっている場合: 転職先の会社に提出し、年末調整をしてもらうために必要です。 * 年内に転職しない場合: 自身で確定申告を行うために必要です。
注意点: * 再発行が可能な書類です。もし紛失しても、会社に依頼すれば再発行してもらえます。 * 最後の給与が確定しないと発行できないため、受け取りは退職日以降になります。
2-3. 雇用保険被保険者証
用途: あなたが雇用保険に加入していたことを証明する書類です。 * 転職先が決まっている場合: 転職先の会社に提出し、新しい会社での雇用保険加入手続きに必要です。 * 失業給付を受ける場合: 離職票と合わせてハローワークに提出します。
注意点: * 通常、入社時に会社が預かっていることが多いため、退職日当日に返却されるのが一般的です。 * もし会社が預かっておらず、自身で保管していた場合は、返却の必要はありません。
2-4. 年金手帳または基礎年金番号通知書
用途: あなたの基礎年金番号が記載された書類です。 * 国民年金に切り替える場合: 役所での国民年金加入手続きに必要です。 * 転職先が決まっている場合: 転職先の会社に提出し、厚生年金の手続きに必要です。
注意点: * 2022年4月以降、年金手帳は廃止され、代わりに基礎年金番号通知書が発行されています。 * 会社が保管していた場合は退職日当日に返却されます。自身で保管していた場合は、特に会社からの受け取りはありません。
2-5. 退職証明書(希望者のみ)
用途: 会社を退職した事実を証明する書類です。 * 国民健康保険・国民年金の手続き: 離職票の発行が遅れる場合、この書類で代用できることがあります。 * 転職活動: 提出を求められることは稀ですが、在籍期間などを証明するために使用されることがあります。
注意点: * 会社に発行義務はありませんが、労働者が請求した場合は、会社は拒否できません(労働基準法第22条)。 * 離職票と異なり、退職理由を詳細に記載するかどうかは、請求時に指定できます。
3. 健康保険に関する重要な書類
上記の5種類以外に、健康保険に関する手続きで必要になる重要な書類があります。
健康保険資格喪失証明書
用途: あなたが会社の健康保険の被保険者でなくなったことを証明する書類です。 * 国民健康保険に加入する場合: 役所での手続きに必要です。 * 家族の扶養に入る場合: 扶養先の健康保険組合への手続きに必要です。
注意点: * 退職日以降に発行されるため、退職日当日には受け取れません。 * この書類がないと、新しい健康保険への加入手続きができません。
4. まとめ:スムーズな手続きのために
退職時に受け取る書類は、あなたの退職後の生活を支えるためのパスポートのようなものです。
| 書類 | 最重要用途 | 誰に提出? | 受け取り時期 |
|---|---|---|---|
| 離職票 | 失業給付 | ハローワーク | 退職後10日〜2週間 |
| 源泉徴収票 | 年末調整/確定申告 | 転職先/税務署 | 退職日〜1ヶ月 |
| 雇用保険被保険者証 | 雇用保険加入 | 転職先/ハローワーク | 退職日当日 |
| 年金手帳など | 年金手続き | 役所/転職先 | 退職日当日 |
| 健康保険資格喪失証明書 | 健康保険加入 | 役所/扶養先 | 退職日以降 |
これらの書類をしっかりと受け取り、内容を確認し、必要な手続きを期限内に行うことで、退職後の生活をスムーズにスタートさせることができます。
退職手続きは複雑に感じられますが、一つひとつ確認しながら進めていけば大丈夫です。この記事が、あなたの新しいスタートの一助となれば幸いです。






