99年開業の牛滝温泉やすらぎ荘(愛称:いよやかの郷)。

岸和田市を代表する観光施設として、年間約 17 万人以上の方に利用されていますが、2019年3月末をもって、現在の指定管理者であるカトープレジャーによる10年間の長すぎる契約(2回目)が終了します。

 

20年を経て、老朽化がひどく、改修には6億円、全面リニューアルでは10億円かかると想定されている。

市は、公有地の有効活用に向け活用方法について民間事業者から広く意見、提案を求め、「対話」を通じて市場性等を把握する、サウンディング型市場調査を実施。

2019年以降の運営方針と、運営業者選定のための詳細条件の整理を図ります。

 

調査名は聞き慣れない名称ですが、国土交通省では、実施件数が増加してきているので、2018年6月4日、「地方公共団体のサウンディング型市場調査の手引き」を作成し、公表しています。

 

㈱カトープレジャーと言えば、うどん屋のつるとんたんやラブホテルのチャペルチェーンが有名だが、山口組とのつながりについて、海外メディアでも報じられている。

埼玉県川越市で起こった、この事件だ。

Conflict in Cargill Sale of ‘Love Hotel’ in Japan   The New York Times
By HIROKO TABUCHI and STEPHANIE STROMOCT. 1, 2012
https://nyti.ms/2n5BWM6

「ニューヨークタイムズ」でっせ!

 

これは、日本のラブホテル王、KPGグループCEOの加藤友康氏が、山口組を使いラブホテルの立ち退き恫喝した事件を、ニューヨークタイムズが報じた記事である。

記事には、KPGとオリックスが、ラブホテルを、元の経営者から強引に、山口組と共謀し、乗っ取り、追い出したなどと書いてある。

 

邦訳された記事↓

Japan Business Commentary
Tuesday, November 6, 2012
ニューヨークタイムズの記事 - カーギル-カーバル, オリックス の「ラブホテル」の売却を巡る対立
http://japanrealestatecommentary.blogspot.com/2012/11/blog-post_6.html

 

カトープレジャーの、カンブリア宮殿放送延期の真実  敬天新聞
2012.12.10 Monday 19:51
http://brog.keiten.net/?eid=1096101

では、動画も貼ってあったようだが、裁判所から公開差し止めを食らったのだろう、静止画となってのみ残っている。

 

記事が真実だとするならば、このような暴対法上問題がある企業に指定管理者を更新させた岸和田市も問題ありとなるが、これらについて議会で問題とした議員はいない。

さすが、私が岸和田中で有名にした、土砂崩れでいよやかの従業員を死に至らしめた殺人企業ヤノコーポレーション矢野繁和オーナーの名前を怖がって出せない、腰抜け議員の茶飲み場だけある。

 

既にお知らせしているように、岸和田市とKPGのズブズブ関係もあるのでしょう。

例えば、
福祉畑の長い岸和田市職員時代の後、浪切ホールを運営していた財団理事長時に自分の報酬をアップして、議会から総スカンを食ったのに、助役へと華麗なる栄転をし、競輪を嗜んだ、烏野誠一氏。
 
 
彼は、岸和田カントリー倶楽部の理事長でもあり、その地主であるチームヤノ総帥の矢野繁和氏が誠一氏をその座に据えたと言われています。
 
かように、誠一氏、ヤノ、そして開館当初は儲かりまくったであろう浪切ホールの指定管理者KPGはつながります。
 
当然、誠一氏とKPGは、太いパイプで結ばれているでしょう。
浪切ホールの指定管理は5年だったのに、いよやかの郷だけがなぜ10年となっているかを知るキーマンでもあります。
 
ヤノ、西田一座、カトー、烏野誠一氏など、複雑な人間関係の土台に岸和田市の各施設が乗っていて、今回その一角をどうするのかが注目されています。 
 
翻って2008年の更新時期、KPGは翌年4月からも自身が指定管理者として君臨するのが分かっていたかのように、半年前の10月から予約を受け続けました。
しかし、今回は予約を受けていないばかりか、従業員にも4月からどうするかをお知らせしていません。
祭礼後のラクサクで定番利用している祭礼団体へも「来年のことはわからんので、予約は受けられない」と返答しています。
 
市は、「6社がサウンディング型市場調査募集に興味を示した」としながら、実際の参加事業者はKPGを含めた3社としていながらも、企業名は議会にも明かしていないようです。
 
温泉再生人といえば、湯快リゾートが有名ですが、そこは3社には入っていない様子。
それもそのはず、いよやかは既に“温泉施設”とは呼べなくなっているのです。
その理由は、湯量が3L/分と枯れかかっているから。
ちなみに日本最大の湧出量を誇るのは草津温泉で、3万7千L/分。
 
もちろん、ボーリングをすれば湯量は復活するのでしょう。
そうでもしなければ、2010年に新聞沙汰になったように、牛滝川の水に工業用の塩をぶち込んで、“温泉”と騙していた事件を再現する他ない。
 
 
当時、市は、大阪府から指導を受けているが、そのままKPGを指定管理者として10年更新させている。
報道発表 いよやかの郷温泉施設問題で、大阪府から、岸和田市と指定管理者に指導がありました
2010年3月3日掲載
https://www.city.kishiwada.osaka.jp/soshiki/3/20100303houdou.html
 
私は、“温泉”づくりに実際に関わった人から情報を得ているが、残念ながら今も昔もその無茶苦茶な姿勢に変わりはないようだ。
 
指定管理者がKPGから交代すれば、KPG時代の膿も公開されるのだろうか?
 
20年間の土地無償貸与で、億単位の改修費用をかけても儲けが出るのか?
 
市としては、KPGより毎年2500万円の指定管理料が入ってきているだけに、巨大な空き家だけが残される「そして誰もいなくなった」は絶対に避けたいところ。
 
「ババの押し付けあい」と言えなくもないが、“温泉”でなくなったとしても、いよやかの郷の施設自体は民間の銭で存続させていただきたい。
 
 
 
参考:
1.温泉混入はトイレ用の水 岸和田の施設「おわび」張り紙(2010年2月27日付 産経新聞)

より

 大阪府岸和田市の天然温泉施設「牛滝温泉いよやかの郷」で温泉の湯に川の水を混ぜていた問題で、混ぜた川の水は、施設内で通常トイレに流す水などに使われていたことが27日、分かった。トイレ用の水を温泉水に“流用”していた形で、運営業者は「最終的に消毒しているので問題ないと思ったが、不適切な措置で申し訳ない」と謝罪している。

 

 施設では通常、近くを流れる牛滝川の水を敷地内の水路に引き込み、ポンプでくみ上げてトイレなどに使用。一方、施設の浴槽には、井戸からくみ上げた水と温泉水を混ぜて給湯していた。

 

 ところが昨年11~12月、井戸水をくみ上げるポンプが故障したため、担当者の判断で川の水をくみ上げるポンプにホースをつなぎ、温泉水に補給。支配人も容認していたという。業者は「浴槽に供給する段階で塩素消毒や濾過(ろか)をしていたが、利用者には伝えていなかった」と説明している。

 

 施設では27日朝、出入り口に「お知らせとお詫び」の紙を張り出したが、「温泉設備の管理にあたり不適切な措置がありました」と書かれてあるだけで、具体的内容には触れていない。

 

 この日初めて施設を利用した和歌山県岩出市の男性(41)は「張り紙を見たが、何が起きたのか分からない。もっと説明してほしい」。大阪府熊取町から訪れた男性(58)は「けしからん。また利用したいと思える施設だったのに」と怒りをあらわにしていた。

 
 
2.(公社)全国水利用設備環境衛生協会(水利協)
ニュース資料:2010年(平成22年)8月20日(金) 毎日新聞
http://www.suirikyo.or.jp/news/2010/20100901-05.html
より
岸和田市営温泉:川の水混入の「いよやかの郷」、下水道料金未払い/大阪
 2010年8月20日(金)付の毎日新聞は、温泉に川の水や塩を混ぜていた岸和田市の天然温泉施設「牛滝温泉いよやかの郷」で、指定管理者制度で運営を委託されている民間会社が、下水道料金の一部約90万円を支払っていなかったことがわかった、と伝えた。
 市によると、いよやかの郷は2007年5月から、下水道料金をメーターの使用量に応じて支払う方法に変更。しかし、その後今年3月末までの間、トイレの排水に使った雨水や川の水がメーターを通らず市の下水道処理施設に流れ込んでいた。市は「構造上の問題で、不正な点はなかった」とし、この間の使用量90万6710円を請求。業者側も支払いに応じる意向という。
 いよやかの郷では、業者が源泉の不足などを理由に、温泉に川の水や塩を混入したことが今年2月に発覚している。