遺言を書かない日本人・多くが書いているアメリカ人
日本経済新聞社主催、三菱UFJ信託銀行協賛の第3回相続シンポジウム「長寿化社会における遺言と相続リテラシー」をオンライン視聴しました。
その中で衝撃的だったのが「遺言を書いている人の日米比較」です。
アメリカでは4割の人が遺言を書いており、18~38歳で24%、55歳までで45%、72歳までで82%に達するそうです。
どうもアメリカ人は自分のリスク管理のために遺言を書いているとのこと。(ただし白人の割合は高い一方、アジア系・ヒスパニック系・黒人系は低い)
それに対して、三菱UFJ信託銀の調査では、日本人は遺言が必要だと思っている人は43%いるのに対して、実際に書いている人は6.6%に過ぎないとのこと。
書かない理由の1番は「まだ早いから」。特に男性ほどそう回答するそうです。
空き家対策をやっていると、自宅に自分が住まなくなったらどうするかを決めてある人は空き家になりにくいのですが、何もしていない人は空き家で相続人が困る傾向にあることがわかります。
日本人は遺言を終活の一部と考える傾向にあるようで、自分が死ぬと決まっていないのに、遺言で自宅をどうするか書き残すのは心苦しいと考えるようです。
日米で何故このような差が出るのか?
シンポジウムでは歴史的な考察を踏まえて話していましたが、こうした文化的な傾向は一朝一夕には変えられません。
特に不動産資産が多くを占める方には、遺言を書いておかれることをお勧めします。
※歴史的考察でパネラーが「日本は古代より農耕文化でしたから・・・」と言っていたのは間違い。縄文時代は狩猟採集文化でした。
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【昨夜の日本酒】
久しぶりに日本酒をいただきましたが、写真を忘れたので明日書きます。