日本の伝統芸能「能」は消滅するしかないのか?
事務所から徒歩圏に名古屋能楽堂があるので、時間が空いて公演があるときに寄ったりします。
先日は片岡流の『西行桜』を観てきました。
635席に対して7割ほどの入場者でしょうか?ほとんどシニア層で若い人はまばらです。それでも外国の方もいらっしゃいました。
こんな豪華な演目でも満員にならないんだなぁ・・・そしてもう若い人には能はウケないのだと思うのです。
若い人にウケるのは、ヒップホップダンスや”何とか48”の激しいダンスがセットされた歌でしょう。
能は逆にそうした激しい表現を極力そぎ落としたところに、観客が想像力を惹起させ頭の中にその世界を構想するところに魅力があるのですが、そのような自力が必要になるのは面倒なのでしょうね。
現代人は本来人が持っていた能力をどんどん外部に出していくことで生きています。いまや考える力までAIに任せ、大量に流される情報を鵜吞みにすることで安心します。
真逆の世界にある能は、もう消滅するしかないのでしょうか?
『西行桜』のクライマックス。桜の木の精霊が舞を舞うときは、ダンスからすればほとんど動きがないように見えるのですが、その想いがひたひたと伝わって来て、とてもゆったりとした気分になって爽快でした。
消滅しないうちにたくさん見ておこうっと。
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