古民家を和食ダイニングにリノベーション・空き家の解決法
お客様が岐阜県高山市に古家を購入されたので、一緒に現地調査に行ってきました。
高山はアジア系だけでなく西欧系のインバウンドに大人気で、ホテルは不足気味。民泊も大盛況なので、古家を買ってリノベーションし貸しても失敗がないエリアです。
せっかく高山まで行ったので、夕食をするならリノベーションの成功事例を見ようということになり、予約困難な和食ダイニング『雨音』(あまね)さんに行ってきました。
神様も旧家のまま祀られていました。
地元不動産業者によると、違うエリアで和食屋さんを経営していたオーナーから、良い物件がないかと依頼を受けていたところ、ピッタリな古民家が売りに出たので紹介したところ、気に入って即購入してもらったとのこと。
多少リノベーションをしてオープン。今は予約困難な人気店になっています。
建物内部を拝見させていただきましたが、既存の姿をうまく残しながら、新しい感覚を取り入れておりバランスが取れた内装になっています。
料理も大変においしくいただきましたし、私の難しい日本酒のオーダーにも的確に対応していただきました。
名古屋なら2万円はするのではないかと思える料理ですが、そこは高山、大変リーズナブルな料金です。予約困難なわけだ。
この店を訪問して改めて空き家対策の王道を確認できました。
空き家バンクを整備すれば空き家は売れる・貸せると思われていますが、それはあくまで供給側の論理です。
わかりやすい経済の話をします。
売り手市場とは、買い手を売り手が選別できる余裕がある市場を言います。逆に買い手市場とは、買い手が売り手を選び市場です。
現在の住宅市場は空き家で困っている訳ですから、売り手が弱く買い手が強いので買い手市場です。
そんな市場で売り物件をただ掲載するだけの空き家バンクが機能するはずがありません。
買い手の意向を汲み取る仕組みがないといけません。
そのためにこんな買い手さんがいますという「空き家探しバンク」を充実させる必要があるのです。その情報を見て売り手・貸し手が私の空き家はどうでしょうかとセールスする。そういう仕組みが必要です。
『雨音』さんも、数年前から「うちのダイニングに合った古民家ないですかね?」という買い手の情報を覚えていた不動産業者がピッタリの物件が出たため、すぐにマッチングできたのです。
このように空き家を流通させたいのであれば、売り手市場からの発想転換する必要があります。
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【昨夜の日本酒】
せっかく高山に来たので・・・
1.蓬莱 純米大吟醸
2.氷室 愛山 純米大吟醸
3.久寿玉 純米吟醸