表現の不自由展に反対する人の日本文化 | エスクローおじさんのブログ

表現の不自由展に反対する人の日本文化

先日『わたしたちの「表現の不自由展」その後』展に行った話を書きました。

 

毎度のことですが、会場周辺には拡声器で開催反対を叫ぶ人たちと多数の警察官で物々しい雰囲気でした。

 

反対派の特徴は、日の丸を掲げて、服装は軍服を彷彿させるような作業服?姿で、街宣車には「愛国」と書かれていることです。

 

そしてその主張を聴いてみると、天皇陛下を侮辱する展覧会はけしからんとしたうえで、これを扇動しているのは左派勢力であるとして非難し、陛下を中心とした日本古来の文化を回復する政治体制を目指すということのようです。

 

そこまでおっしゃるなら、まずはその服装を日本古来の正しいものに替えてほしいと思います。軍服風の作業服は日本古来ではないので、少なくとも紋付羽織袴程度にはしてほしい。京都市長の門川さんを見てください。さすが西陣織の京都の市長だけあって、いつも和装をしている。こうあらねばいけません。

 

そう思っていたら、浴衣の着流し姿の演説者が登場したではありませんか。軍服風よりましですが、陛下のことを語るのに浴衣はイマイチ。裃(かみしも)とまでは言いませんから、正装してほしいと思います。

 

あと盛んに「日本古来」を主張されますが、古代史好きな私に言わせれば、天皇中心の社会というのは、明治以降に成立しただけで、それ以前は決して天皇を頂点とした盤石な体制ではなかったと思います。

 

以前は武士を頂点とした社会であり、その前は藤原氏が実験を握っており、天皇も南朝北朝に分裂したり、決して安泰ではなかった。卑弥呼の時代まで遡れば、女性首長があちらこちらに居たことがわかっており、決して男系天皇の社会ではなかった。

 

なのでこの方々が言う「日本古来の」というのは、せいぜい150年程度の歴史のことで「古来」というのは少々浅すぎます。

 

ですから、街頭演説をされるのであれば「明治以来の社会体制に戻って」と言ってほしい訳です。実際、明治憲法復活と書いてある団体もあります。

 

最後に日本古来の文化では、人にものを言うときは目を合わせず、大声を上げず、物静かに意見を伝えるもので、拡声器を使って聞き取れないような音量で主張をするのは欧米や中国の文化です。

 

ということで、本当に日本古来の文化にこだわりたいのなら、この程度のことは是正してほしいと思います。

 

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