算数のつぶやき 104「等号について」 | 算数のつぶやき

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私は長年、算数教科書の編集長として、算数に関わってきました。今は独立し、算数コーディネーターとして「算数の楽しさや面白さ」を発信しています!

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今日の算数のつぶやきは、「等号について」です。 前回の「算数は不要」はテーマが大きすぎたので、今回は少し身近な内容についてつぶやいてみようと思います。 等号について、算数的な視点から悩むことがいろいろとあります。 まず、児童が初めて等号に出会うのは1年生のとき(名称は3年生)。例えば、「3人に2人増えて5人になることを、3+2=5という式にかきます」というように学習します。 また、「3+2」のように表すことも「式」ということを学習します。それぞれ、センテンス型の式、フレーズ型の式といい、どちらも「式」であることには間違いはないのですが、この両面があることが児童に混乱をもたらすことになります。 そこで、おそらく一般的には、「3+2」が式、答えが「5」、そして「=」は式から答えをつなぐもの、つまり矢印のような意味合いという認識になっていくのではないかと思います。 このように考えても、しばらくの間は良いのですが、3年生ぐらいから徐々に問題が生じてきます。おそらく、その始まりは、あまりのあるわり算の「あまりの処理の問題」ではないでしょうか。 例えば、「13個のボールを1回に2個ずつ運ぶと何回で運べますか。」という問題に対して、答えが7と分かった場合、「13÷2=7」とする間違いが出てきます。 4年生では、概数の計算で概数の結果を「=」でつなげてしまうのも同様の間違いです。 そして、高学年になると、計算の途中式をかく機会が多くなり、さらに等号に関する間違いが多くなります。計算全体と計算の一部を「=」でつなぐ間違いなど。これが積み重なると、小学校ではそれなりに誤魔化せても、中学校の数学で大きくつまずく原因となります。 まずは、等号を「等しいものをつなぐ印」としっかりと認識させることが大切です。具体的に対応としては、途中式が出る場合に「=」を横につなげず、縦に改行する癖をつけること。もちろん、横につなげることが間違いというわけではないのですが、等号の意味を理解する良い手段であると思います。 #算数 #算数教育 #教科書 #算数教科書 #等号 #イコール #「=」

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