単身世帯の急増 | 高橋みほ オフィシャルブログ「みほの突撃日記」Powered by Ameba

単身世帯の急増

本日の新聞(北海道新聞・朝日新聞)に、総世帯数に占める単身世帯の割合が3割を突破し、夫婦・子ども世帯を上回ったという記事が掲載されていました(2010年国勢調査1%抽出速報)。前回の調査(2005年)に比べて、9.9%増だそうです。



これは、高齢者の一人暮らしの増加だけではなく、若年層を中心に未婚者が増えていることによります。



私は一人暮らしですので、この単身世帯に含まれているのですが、老後の不安をいつも抱えています。



何年か前に『おひとりさまの老後』(上野千鶴子、法研、平成19年)という本がはやりました。



北海道の中心で政策をさけぶ-おひとりさまの老後



この本は、既婚者でも女性は長生きだから夫に先立たれる可能性が高く、結局はおひとりさまになるので、独身者でも人との繋がりを大切にして生きていけばよいのだという明るいメッセージを伝えていましたので、私は少し安心した覚えがあります。



ただ、この本では、かなりリッチな独身女性を想定しているせいか、若者の非正規労働者の増加により、低所得者層の単身世帯が増えている現状を鑑みると、少し違和感を感じざるを得ません。



高齢単身世帯にとって一番関心があるのは、自分が要介護になったときのことでしょう。



介護保険制度の導入は、介護の社会化が目的でした。しかし、配偶者も子どももいない高齢単身者ですと、重度の障がいがあった場合、自宅にいて、介護サービスを受けるだけで暮らすことはなかなか難しいでしょう。



自助を求めるにしても限度がありますので、結局は、高齢者住宅などの整備を促進し、介護保険を充実させることが必要になってきます。



その際には、税や社会保険料を上げざるをえなくなるでしょう。単身者の自己責任であるといえるかもしれませんが、単身世帯が夫婦・子ども世帯を上回ったということは、単身世帯が標準世帯といえることになったともいえます。



夫婦・子ども世帯も、いつかは単身世帯になる可能性があります。皆が暮らしやすい社会にするには、避けて通れない議論でしょう。