「想定外」 | 高橋みほ オフィシャルブログ「みほの突撃日記」Powered by Ameba

「想定外」

今日は、2011年5月11日に行われた「第26回 フォーラムin 時計台」での、大澤真幸氏のお話の続きをしたいと思います。



大澤先生は、今回の東日本大震災に関してよく耳にする「想定外」という言葉についても解説されていました。



「想定外」というと、本来ならば、「知」識とか技術の範囲を超えた場合に使うのであり、日本で地震が多発しているということは皆知っているし、地震が海底で発生したら津波がくることも知っている。原子力発電所が損壊したら、放射性物質が漏れだして、多大な被害が生じることも知っている。 とすると、今回のことは、本来「想定外」とはいえはいばずである。



ではなぜ皆が「想定外」というのか。それは、知識はあったけれども、「信」じてなかったからだ、というのですね。



ではなぜ信じてなかったのか。それは、原子力発電所を筆頭に、現代の社会では、とてつもなく破壊的な被害が生じる可能性があるものがあるが、その破壊的な被害が生じる可能性は非常に小さい。そこで、それらが掛け合わされると、たいしたリスクには思えなくなってくるからだとのことでした(すみません。このあたり、大澤先生がおっしゃったニュアンスとは少し違うかもしれません)。



そして、これら被害は破壊的であるため、対策を取ることがとても難しい。



結局、昨日の結論とも同じになるのですが、将来世代をも考え、人間の対処が不可能な危険なものは極力排していく、これしかないのかもしれませんね。



次回の「フォーラム in 時計台」は、経営コンサルタントの波頭亮さんをむかえて、5月25日午後6時半から時計台にて行われます。興味がある方は、是非きて下さいね。