平成25年度3月議会一般質問(幼児教育振興と幼稚園配置) | 清須市議会議員 高橋てつおオフィシャルブログ Powered by A,meba

平成25年度3月議会一般質問(幼児教育振興と幼稚園配置)

本日3月議会一般質問に登壇しました。
以下拙文ですが質問全文を掲載します。

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8番高橋てつおです。通告に従い一般質問をさせていただきます。
私の今回のテーマは幼児教育振興と幼稚園の配置についてであります。

さて清須市を眺めると西枇杷島に公立幼稚園が2園のみの設置で、春日、清洲、新川地区は保育園しかありません。また私立の幼稚園も一園も存在しないという、近隣に比べ極めて幼児教育の環境が劣っていると同時にアンバランスと言わざるを得ないのが現状です。合併前のそれぞれの町の歴史的経緯もありますが、市統合以来、公平的サービス供給という観点から考えた場合に「西枇杷島にしかないので 西枇杷島の幼稚園を廃止する」という後ろ向きな考え、サービス低下の考えではなく、他の春日、清洲、新川という地域にも幼稚園を配置し、より高度な幼児教育サービスを提供していくという考えを未だ持って打ち出されていないのは誠に残念なところであります。

学校教育法第22条に「幼稚園は義務教育及びその後の教育の基礎を培うものとして、幼児を保育し、幼児の健やかな成長のために適当な環境を与えて、その心身の発達を助長することを目的とする。」と位置づけられているはじめての学校であり、教育基本法第6条にある通り学校教育が「教育を受ける者の心身の発達に応じて、体系的な教育を組織的に行う」ものである限り幼稚園が幼児教育の中核であるのは間違い無いことであります。

教育長は以前、幼稚園も保育園も一緒という発言をされております。
なるほど保育所も養護と教育を行う施設であり、保育所保育指針が幼稚園教育要領に整合性が図られ、かつ市内の幼稚園及び保育所職員は幼稚園教諭免許と保育士資格の両方を保有しているものが9割を超える現状で、幼児教育面では大差が無いという言葉は一面では理解できるものの、反面、教育を司るものとしての矜持が感じられないばかりか、直接保育行政に関与していないものとして、その言葉の信頼性は低いものであります。私は教育長それを言うならば、あなたがリーダーシップを取り教育委員会はじめ教育法にのっとる組織及び体系の中で幼稚園も保育園も責任をもって両方見るべきだ!と言いたいところであります。

私はここで無益な幼稚園保育所論争をするつもりはありません。どちらも家庭環境により子育て環境が異なる中で共に必要な施設です。清須のすべての子どもが安全でゆとりのある教育環境の中で質の高い幼児教育を提供していくのが最も重要であり、できる限り多様なニーズが満たされる環境を整備していく責務が清須市にはあると考えます。

さて現安倍政権は幼児教育の無償化の実現を平成27年度のスタートに向けて目指しております。去る2月18日には政府与党である自民党・公明党の連絡協議会を3月中に発足し6月中にも制度概要を示した大綱をまとめるという発表があったところであり、この施策は強力に推進されていくものだと得心しております。これは来るべき参議院選挙の与党が出す公約となり争点になるであろうということを付け加えておきます。また子育て3法が昨年成立し 本市においても地方版子供・子育て会議が25年度予算化されているところであります。この中でニーズ量調査を行い、保護者や有識者を交え高度な議論のもと子ども・子育て支援事業計画を策定し、清須市の真のあるべき幼稚園・保育園のあり方を形づけていくながれであると思います。

何故安倍政権は強力に幼児教育無償化を推し進めるのでしょうか?
昨今の少子晩産化の中で幼児教育の充実を求める声はますます高くなっております。また近年の脳科学の研究では幼児教育の重要性が科学的に証明されているし、コスト理論的にも低年齢教育が効果的にパフォーマンスを発揮するという学説が世界の趨勢であります。
同時に我が国の教育分野でのコストの低さ、世代間配分格差もその理由のひとつとしてあげられております。

資源に乏しい我が国にとって人材こそが何ものにも替えがたい資源であることは言うまでもありません。つまり教育によって国を立てていくことが重要です。そして生涯にわたる人格形成の基礎となるのが幼児教育であり、そこを手厚くしていこうというのが幼児教育無償化の根本的な考えなのであります。

清須市においても仮にも日本一の幼児教育を行っていると高らかに歌えるならば、結婚して家を構え子どもを産み育てる世代がこの町に住みたいと思える大きなな選択肢になるはずです。その意味で少子高齢社会の中で清須の市政の持続可能的に運営していくためにも幼児教育の振興は極めて重要な政策という認識であります。

そこでお尋ねします

①教育の中でもとりわけ幼児教育について、その重要性についてのご認識を伺います

またその幼児教育の振興について合併してこれまで7年半余り何を努力されてきたのか目に見えません。ビジョンも無い、計画も無い、方向性も見えません。
そこでお尋ねしますが
②これまで幼児教育振興に何をされてきたのか? また今後はどう振興していかれるのか?その振興策について確認をしておきます。


かつて平成22年6月議会一般質問でも、私は私立幼稚園を誘致すべしと一般質問で指摘をいたしました。しかし当局は当時積極的には誘致行動はしない。民間事業者から相談があれば応じるという答弁でありました。

清須市内でも毎年300-400人が市外の私立の幼稚園を志向しております。このように毎年幼稚園ニーズが高い数値で推移しているのは市内における幼稚園の供給不足を如実に物語っており、これに対しこれまで積極的に対応しようとしないのは行政的怠慢であるといわざるを得ません。

それにも関わらず市内にある貴重な公立幼稚園を廃止していこうという考えをお持ちになられている点が全くもって理解不能であり、幼稚園をどうしていこうとしているのか、その理念が全く見えません。

幼児教育の重要性が叫ばれ幼児教育の無償化が打ち出されている今日、理念も計画も無いまま社会の要請に答えられないのは困ります。また社会的要請に対し何も応ずることもせず時を徒に過ごし、国の動向が変わった時点でせっぱつまって将来の見通しも無い対応策を講じ、無駄な結果になってしまってはかないません。

③そこでお尋ねしますが今後清須市内にどのように幼稚園を配置していかれるのか?グランドビジョンをお示しください。これは私立なのか公立なのか含めてお答えください。

④また以上を踏まえ教育的観点にのっとり幼児教育振興策、幼稚園配置計画、私立幼稚園誘致計画などの策定に向け有識者による専門的機関を設置することを提案いたしますが、それについて見解を伺います。

以上について明確な答弁を求めます。


(掲載以上)


冒頭に演壇でこういった質問をした後、自席へ戻り 答弁を聞き、また再質問を繰り返すのが清須議会の流儀です。与えられる時間は40分間です。

ちなみに一般質問とは地方議員にとって一番華やかな舞台であり、行政全般にわたり議員主導の政策論議をする場であります。私たちには年4回開催される議会の中で毎回、事前通告のもと質問できる権利が与えられております。

さて私は冒頭の質問で10分使いましたので残り30分です!!

(①答弁:内田教育長)

幼児教育の重要性ですが、教育基本法あるいは学校教育法でも規定されていますとおり、幼児期の教育は人格形成の基礎、また義務教育及びその後の教育の基礎を培うものであり非常に重要であると認識しております。

(再質問でのやりとり)

幼児教育は「生涯にわたる」人格形成の基礎を培う「極めて!」「極めて!」重要な時期であり、近年の多様な研究のもとその重要性が近年ますます「高まっています」それが現代社会の世界レベルの認識であるということはご存知ですか?

◎ペリー就学前計画の事例 http://benesse.jp/berd/center/open/berd/backnumber/2008_16/fea_ootake_02.html

を紹介し再度問しましたが。教育長様はこういった事例はご存知なかったようで、挙句の果てに幼児教育より義務教育が重要だと仰る始末(義務教育のことは聞いてないし。。。もちろんそちらも重要だけど、だからといって幼児教育は重要じゃないの!?話すり替えないで。。。でもめげないめげない!

ついでに加藤市長にもご認識を伺いましたら、家庭教育が一番重要で幼児教育は家庭で見てもらう。保育に欠ける子どもを保育していく責務が市にはある云々というお答え。

以前から加藤市長は子どもは家で面倒見るもの。保育>教育というお考えに固執しておりまして、それはそれで結構なんですが、保育園でも幼児教育は行うわけで、幼稚園保育園にかかわらず幼児教育の重要性についてのご認識を伺っているのですが。。。それにいまどき就学前に家で子ども見ている人ほとんどいないんですが。。。 (話が噛み合わない 汗!そういうときは次いってみよう!)とりあえずご見識を深めてください!!

★★★


(②答弁:内田教育長)
教育振興については、これまでも毎年、法あるいは幼稚園教育要領に基づき、清須市教育委員会基本方針を策定し、その方針を踏まえ、幼稚園において教育目標をたて幼児教育の振興に取り組んでまいりました。平成24年度には、防災教育に取り組むなどしておりますが、今後もそういった必要な内容について取り組むなど教育振興につとめてまいります。

(再質問でのやりとり)

◎基本方針は存じております。そういう方針のようなものではなく振興計画はありませんね?
 まず計画を立ててください。目標を明示し計画だてPDCAサイクルを構築して持続発展的体系的に振興策を打って行っていただきたいというようなことを申し上げました。

◎そこで振興策のひとつとして優秀な人材の登用・育成を提案しました。清須市の教育保育関連職員は幼稚園・保育園・児童館を含め158名おり、その9割が幼稚園教諭免許と保育士資格の両方を保有しております。幼稚園教諭免許は①専修②1級②2級とあり(専修>1級>2級)内訳として専修1名、1級40名、2級108名、片方のみ10名となっております。必ずしも上級免許者がそのまま有能な教諭であるという事にならないのかもしれませんが、客観的な基準にはなります。そこでより上級の免許にチャレンジして頂いて研鑽を積んでいただくことも幼児教育振興策のひとつとして提案しました。(策として1級免許保有者を倍に増やしていくという目標を立てる等)

◎そのほか小学校教諭と連携した幼児教育プログラムの作成、幼稚園のHP作成等情報公開など提案

※課題はまず幼児教育振興の目標・理念を持ち、計画でも個別の振興策でもいいので公に明示して保護者や一般市民の目に触れること。目に触れれば意見や批判がでる。そういった評価があってこそよりよいものができていくのではないでしょうか? 内部だけでやっていても発展性はありません。

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(③内田教育長答弁)
幼稚園配置については清須市公立保育所・幼稚園整備ガイドライン及び公共施設あり方基本方針により検討してまいります。

(再質問でのやりとり)

◎仰られたガイドライン等には全市的な幼稚園配置についての記述はどこにもありません。
◎つまり幼稚園配置のグランドデザインは無いということ。しかし今後発足していく「子ども・子育て審議会」において幼稚園・保育園のニーズ量調査をして再検討していかれるようです。
◎私立幼稚園誘致は現在は従来通り積極的に誘致活動する気は無いそうです。

◎わたしのほうからは近隣の私立幼稚園設置状況を紹介しておきました。
 
北名古屋5 あま6 稲沢5 名古屋は言わずもがな
清須 0

※市内全域で一定の幼稚園ニーズはある(毎年300人以上が市外の私立幼稚園へ通っている)にもかからずいまだそのニーズには答えようとしてません。合併して7年半あまりとなりますが、今やってなくて今やる気が無ければいつまでたってもできないでしょう。
子ども・子育て審議会がひとつのきっかけになればと思っています。
また幼児教育無償化(公立・私立幼稚園と保育園の3-5歳の幼児教育分、認定こども園の3-5歳の幼児教育分)が実現された場合に起こりうる状況を想定しているのか?疑問です。アンテナはって先を見通して進んでいただきたいものです。

★★★

以上が小春日和の清須市議会のやりとりの一端ですが。。。なんとかはしょって時間内に終わることができました!

清須市内に幼稚園を増やしていくこと。
幼稚園・保育園における幼児教育の振興は今後とも粘り強く取り組んでいきます!

以上 全部読んで頂いた方ありがとうございました^^