今日の一つ目のロケ地は緑山スタジオ。

数々の想い出があるTBSのスタジオです。


今日のスタンバイ場所として借りていたのが、M2スタジオ近くの個室が3つ集まっている部屋。

この部屋はとても懐かしい思い出のある部屋なんです。


緑山M2スタジオといえば、「出る」と言われているスタジオなんですが、今日はオバケの話ではありません。



デビュー当時に出演させていただいた
「人の不幸は蜜の味」。
大竹しのぶさんと泉ピン子さんの二人主役で、
僕は清水美沙さんの恋人役。

芸達者ばかりの中、毎日ドキドキしながら現場に通っていたある日のこと、

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まさに今日スタンバイをしたその楽屋の化粧前で、清水美沙ちゃんと芝居の話をしていた時のこと。   ドアがノックされ、ピン子さんのお付きの人が。


「高橋さん、ピン子師匠がお呼びです。」


「へ?」

当時のピン子さんは最近とはまた違い、とにかくもうひとつお芝居や現場に対して厳しい方でした。


「きちゃったよ、きましたよ」ガーン



美沙ちゃんに励まされながらも付き人さんに付いて衣装部屋へ向かうと、ピン子さんはカーテンの中でお着替え中。


「あのーピン子さん、高橋です…。」

もうどうにでもなれと声をかけると、
ドドメ色のカーテンがモゾモゾと揺れ、中から



「高橋くん、あんたイイよ、頑張んな!」


DASH!DASH!DASH!DASH!DASH!


「あ、ありがとうございます!
    着替え手伝いましょうか⁇」

「バカ!」

とにかく、子供の頃から芝居に慣れ親しんだようなモンでもない、石ころや雑草みたいなもんです、しかも、その時は歌手を目指していた中で、そんな素晴らしい方々と芝居をするというすごい経験は、光栄と同時にやはりとにかく重責で、毎日がギリギリで。


当時はそうやって、そういう一言や想いに、夢を繋いでいただいたなぁと。

しみじみ思ったりしておりましたキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ