「女王の教室」の阿久津先生 | 「京大」を7回受け、英語8割の英検1級講師「京大セブン」が添削したら、10年連続「京大」合格(うち4名は医学部医学科)。

「京大」を7回受け、英語8割の英検1級講師「京大セブン」が添削したら、10年連続「京大」合格(うち4名は医学部医学科)。

 訪問していただき有り難う御座います。このブログでは、京都大学、大阪大学、名古屋大学、国立大学医学部に合格できる学力をつけるためのアイディアを真摯に書かせてもらっております。

いい加減、目覚めなさい

  

  日本という国は、そういう特権階級の人たちが楽しく幸せに暮らせるように、あなたたち凡人が安い給料で働き、高い税金を払うことで成り立っているんです。そういう特権階級の人たちが、あなたたちに何を望んでるか知ってる?今のままずーっと愚かでいてくれればいいの。世の中の仕組みや不公平なんかに気づかず、テレビや漫画でもぼーっと見て何も考えず、会社に入ったら上司の言うことをおとなしく聞いて、戦争が始まったら、真っ先に危険なところへ行って戦ってくればいいの。

 

   私は学園ドラマが好きではない。どれもこれもヤクザのような落ちこぼれ生徒が劇的な成長を遂げて大逆転?そんなありえない話ばかりだ。しかし、「女王の教室」の阿久津先生だけは別だ。ドラマの中で真実を語る珍しい存在だからだ。

   現在の日本の教育の混乱の一つは

 

「きちんと教えれば(実力のある先生なら)教えれば誰でも理解できるようになる」

 

 という信仰。これは、ありえない。議論の余地がない。反論する前に次の問題をご覧ください。

 

 どのような負でない2つの整数 m と n を用いても x=sm+5n とは表すことができない正の整数 x を全て求めよ。(大阪大学の過去問)

 

 私の経験から言えるのは、問題の意味すら分からない子が9割。残りの1割の子に解説しても理解できる子は半数。自分で解ける子は1%もいない。「私の京大合格作戦」(エール出版)に書いてあることを参考にして同じ問題集や参考書を使い、同じ予備校・塾に通えばだれでも京都大学に合格できるのか?

 

 そんなわけがないことは周囲を見ればわかるはず。頭の悪い子には誰がどのように指導しても微分・積分の問題は永久に理解できない。気の毒だけれどそれが現実というものだ。何も勉強だけの話ではない。音痴の人に歌を教えても歌手にはなれないし、鈍足の子を陸上部に入れても大会には出られない。

 

 「やればできる」なんて嘘を教えるから、できない子は怠け者で努力が足りないというおかしな批判が生まれるのだ。頑張ってもできないものはできないのだ。怠けているのでも努力が足りないのでもない。

 

 私の塾は田舎にありながら9年連続で京都大学に合格できた(うち3名は医学部医学科)。それは、私が英検1級に合格しているからでも、アメリカで教師をしていたからでもない。京都大学の英作文専用の通信生を募集しているからだ。わかりやすく言うと「賢い子だけ指導している」からに他ならない。

 

 平均的な学力の子を指導していたら上記のような合格実績は残せない。野球のメジャーと同じだ。メジャーのコーチの指導が良いわけじゃない。世界中から超一流の選手を集めているにすぎない。

 

 日本の学校は異常だ。頭の良い生徒と悪い生徒を同じクラスに入れるから頭の悪い生徒が劣等感を持つ。上級者も初心者も同じ授業、同じ問題集を使って同じテストを行う。頭の良い生徒にとっては馬鹿らしいほど簡単。頭が悪い生徒にとっては茫然とするほどの難問。これじゃ、グレるのも当たり前。

 

  日本は75年前の戦争のときはライフル銃で一発必中がもてはやされた。今も「ゴルゴ13」で神業の狙撃がもてはやされる。日本は「やればできる」という文化だけれど、アメリカは「やってもできないことはできない」という文化。だから、できない人には命中できるマシンガンが発明された。

 

 日本はアメリカの文化に負けたのだから潔く認めるべきだった。「できないものはできない」と認めるべき。私が子供のころは神業のようなソロバン少年がもてはやされた。しかし、アメリカ人は「そんな神業はできない」という前提で話が始まる。だから、コンピューターが開発された。

 

 今も塾や予備校業界では

「当塾に来れば誰でも英語が話せるようになります」

 なんて嘘を言って集客しようとする。そんなことができるわけがない。できないことを、できると言うとサギではないのだろうか。

 

 アメリカ人は「できない」から始まるので翻訳機を使う。日本の学校は電卓禁止、スマホ禁止にしがちだけれど意味がない規則だと思う。私はアメリカの文化が世界標準になることが多いのは、アメリカの経済力や軍事力のせいだと思わない。文化の力だと思う。