こうやって、京大英語で8割を超えました。 | 「京大」を7回受け、英語8割の英検1級講師「京大セブン」が添削したら、10年連続「京大」合格(うち4名は医学部医学科)。

「京大」を7回受け、英語8割の英検1級講師「京大セブン」が添削したら、10年連続「京大」合格(うち4名は医学部医学科)。

 訪問していただき有り難う御座います。このブログでは、京都大学、大阪大学、名古屋大学、国立大学医学部に合格できる学力をつけるためのアイディアを真摯に書かせてもらっております。

 
 以前「京都大学の英語で8割を超えるための一考察」というエッセイをブログに書きました。京大英作文でどのような解答が高評価を受けるか7回受けて実験してみたのです。

京大入試の成績開示
 平成18年、20年(  文学部 )正解率の平均  66%( 受験英語 )
 平成21年、22年(教育学部)正解率の平均  76%( 資格英語 )
 平成24年、25年(総合人間)正解率の平均  79%(ネイティブ英語) 


 その中で「受験英語」「資格英語」「ネイティブ英語」と3分類して解説したところ、それぞれの英語の特徴をもっと詳しく解説してほしいというメールを幾つももらいました。それで、そのエッセイの内容を漫画化したところ「私の京大合格作戦」(エール出版)の2019年度版、2020年度版、2021年度版と3年連続で掲載されました。

 そこで、今回はさらに詳しく役立つ情報を提供したいと思います。そもそも、どうして京都大学を7回受けて実験することになったかというと、それはアメリカで教師経験をしていたからです。

1,文法の達人英語(受験英語)

 皆さんは中学校の国語の時間に「活用形」を習ったはずです。五段活用の未然、連用、終止、連体、仮定、命令という例のやつです。しかし、そのような文法を習うことと日本語が上手に話せることは全く別の話ですよね。

 私は現役で名古屋大学の教育学部に合格しました。受験英語はバッチリのはずだったのです。ところが、アメリカで授業をやろうとしたら英語が出て来ない。話せないのです。頑張って用意した解説をしてもネイティブの教師にしばしば授業を中断させられました。

 生徒から「ジジイの英語」と揶揄されました。あまりに古臭い表現ばかりだったからです。

「受験英語はアカンなぁ」

 と思った瞬間でした。私の頭の中には、補語がどうした、関係代名詞の非制限用法がどうした、といった文法用語がいっぱい詰まっていたのですが、何の役にも立ちません。driven の発音を知りたいので drive-drove - と誘導しても相手は変な顔をするだけ。そもそも、そんな風に覚えていないらしかった。

 国語の文法学者が美しい文章を書けるわけではないです。いくら文法的に正しくても、現代人が侍のように「ーでござる」ではダメですよね。私は文法の学者をめざしてはいませんでした。


2,給食のオバチャン英語(資格英語)

  ローガン中学校のカフェテリアには日本人の給食のオバチャンがいました。聞いたら、アメリカに40年も住んでいるとのこと。もちろん、英語はペラペラ。ところが、よく聞いていると 

 He have some plate.  のような英語なのです。

 もちろん、通じるのですよ。でも、これがテストなら0点です。やはり、文法的に正しくないと教養がある人とは見なされない。

 私は大学時代に、名古屋の今池にある「ECC」に通って英語を勉強していました。その勉強方法はスキットと呼ばれる日常の場面を英語で再現したものを教材にしていました。そして、ひたすらスキットを読んで暗記していくわけです。

 1年後には「話せる」ようになっていましたが、それは俳優がセリフを言うようなもの。オウムが言葉を話すようなもので、自分の言葉という気がしませんでした。それに、ひたすら暗記なので「小さなミスはきにしない」という方法でした。通じればいいだけの、給食のオバチャン英語でした。


3,帰還宣教師のエリック(ネイティブ英語)

私の住んでいたユタ州はアメリカの中でも特にキリスト教が盛んな州でした。日本でも若い2人組で白いワイシャツを着た宣教師が自転車で走っていくのを見た人はみえると思います。正式にはLDS(末日生徒イエスキリスト教会)と言います。

 私は日本からの交換教師ということで、アメリカの新聞記事になったことがあります。すると、その記事を見た近所に住んでいるエリックという2m近い長身の男性がホームステイ先に尋ねて来ました。

 彼は山形県の天童で2年間宣教師をして帰ってきたばかりでした。日本語を忘れたくないし、近くに日本人がいるなら会いたいとのことでした。彼は日本に行く前に、プロボにあるBYU(ブリンガムユニバーシティ)という大学に設置されているMTC(宣教師訓練センター)で日本語を学んだそうです。

 それで、そのMTCに行ってみました。わずか2年で伝道できるほど日本語が上達する指導方法に興味があったのです。彼らはクリスチャンらしく聖書を日本語で暗記していました。でも、それだけではなく文法も学んでいました。宣教師らしく正しい言葉を使わなければなりません。