私は、本当に四日市高校が嫌い。四日市高校がダメな高校だという意味ではないんですよ。実際、三重県の

  私は、本当に四日市高校が嫌い。四日市高校がダメな高校だという意味ではないんですよ。実際、三重県の公立高校の中では伝統的にナンバーワンなのだから。みんな入りたがる。

　でも、私の思い出は最悪なんです。勉強していた記憶しかない。クラブも、生徒会も、恋愛も、なんにもない。もちろん、自分の決めたことで誰かが悪いと責めているわけではないんだけどね。

　最終的には、名古屋大学の受験５日前に勉強しすぎのノイローゼと医者に診断されて入院さわぎを起こした。運よく（ドクターストップはかかっていたが）合格できたものの、犠牲が大きかったように思う。

　だから、受験には人一倍関心が強い。「教育学部」を卒業して、塾講師になった時に

「よし！日本一の塾講師になってやる！！」

　と、決意したわけだ。でも、塾講師には資格もなければ、オリンピックのような華やかな大会もない。何をめざせばいいのか、明確ではないのだ。

　もちろん、普通の中学生や高校生を中京地区で指導するというのなら、名古屋大学「教育学部」という肩書きだけで十分なのだ。実際、大学時代に家庭教師のアルバイトのクチはいくらもあった。

　しかし、それはアマチュアであって、プロではない。

　最初は英語講師から始まったので、

「とりあえず、英語が使えるようになろう」

　と決めた。ところが、これが難しい。ハッキリしたモノサシがないからだ。そこで、当時の一番権威がある資格「英検１級」と「通訳ガイドの国家試験」をめざした。そして、悟った。私の才能では、何をやっても英語が使えるようにならない。

　だから、アメリカに渡る決意をした。これが、けっこう大変だった。お金がないから、留学など出来ない。結局、試験を受け膜って、半官半民のような交換教師プログラムにひっかかりユタ州のローガン中学校で１年間、教師をさせてもらった。

　帰国して、英検１級と通訳ガイドの国家試験に合格した。

　で、次は何をすればいいのかと考えた。生徒に求められたから、中学校の理科、社会、国語を指導できるように勉強した。１０年くらいかかった。

　高校生の子たちからは、

「英語だけではなくて、数学も教えてほしい」

　というリクエストがあった。それで、

「彼らは英検ではなくて、京大や名大の英語の問題が解きたいんだ」

「純粋な数学というより、受験に合格したいんだ」

　と、今更ながら気がついた。

　英語に１０年、中学の５科目に１０年かけたから、５０代に入っていたけれど、高校数学の勉強を始めた。これも、京大の二次で７割を越えるまで１０年くらい勉強し続けた。

　その結果、私は英語も数学も指導できる予備校講師になった。指導する塾生は、京大医学部、阪大医学部、名大医学部などにバンバン合格していった。ブログやYoutube に投稿したら、北海道から九州まで添削依頼が舞い込んで、通信生も増えていった。

  ただ、塾が繁盛して生活ができるというレベルを求めて３０年間指導をしてきたわけではない。

「日本一の受験指導のエキスパートになりたい」

　というのが目標なのだ。その証を、どうしても得たい。何が証になるのだろう。個人的に納得のいくデータは揃えたけれど、他人からみると

１、全国的な知名度がない

２、「億」単位の仕事でないと認めない。

　という２つの基準があるらしい。つまり、銀行から融資を受けようとしたら

「個人塾など負け組みだ」

　と、融資係の人に罵られ、結婚する時も

「塾講師なんぞに、娘がやれるか！」

　と、彼女の親に罵られた。

　自分では誇りを持って生きているつもりだし、他人の評価など気にせずに生きている。ただ、それは、自己満足なのかもしれない。

　だから、５０歳を過ぎた頃から、ＳＮＳ（ブログやYoutube）を使って、不特定多数にアピールを始めた。

（２）、よく読まれるエッセイ
１位、「文系出身で数Ⅲを指導する、塾講師になるまでにしたこと」
　http://storys.jp/story/18218?to=story&referral=profile&context=author_other
２位、「京都大学の英語で８割を越えるための一考察」
　http://storys.jp/story/18159?to=story&referral=profile&context=author_other
３位、「Ａ子ちゃんのこと」
　http://storys.jp/story/18470?to=story&referral=profile&context=author_other