昭和44(1969)年5月、毎日新聞テレビ欄に寄せられた投書より。
日曜夕方の風物詩 笑点(日本テレビ)では、この年の3月末をもって 大喜利メンバー総入れ替え という大ナタをふるう。下手すりゃ番組自体が消滅してもおかしくはない事態だ。この時はまだ長寿番組ではなかったけれど…。
この時、笑点から消えたメンバーは 三遊亭円楽(5代目)、桂歌丸、柳亭小痴楽(春風亭梅橋)、林家こん平、三遊亭小圓遊(4代目)と、のちの司会者であったり、その後、笑点に復帰して番組を支えていく名物メンバーばかり。
番組に残ったのは創始者であり司会者の 立川談志 と座布団運びの 毒蝮三太夫 のみ。そんな時期の空回りぶりを「痛々しくて見ていられない」「さえないことおびただしい」とまで一刀両断されている。談志はその後、10月の衆議院議員総選挙への出馬を理由に 笑点を降板 している。
そんな談志以上に「実力、人気のない者~」と、あまりに堂々とディスられている4月からの大喜利新メンバーは 柳家かゑる(5代目・鈴々舎馬風)、三升家勝二(8代目・三升家小勝)、柳家さん吉、三遊亭好生(春風亭一柳)、春風亭栄橋 の5人ということになる。キビシー!
昭和44年5月4日(日曜)のテレビ欄
この投書が掲載された5月4日(日曜)のテレビ欄を眺めてみると、この日の演芸コーナーゲストは てんぷくトリオ(三波伸介・戸塚睦夫・伊東四朗)。三波伸介も、まさか1年半後に 司会のお鉢 が回ってくるとは思わなかっただろう。びっくりしたなぁ、もう!