昭和41(1966)年2月。成人映画のOPチェーン 女・女!情怨週間 にて上映された 女・三百六十五夜(唐沢二郎、高木丈夫監督)と 女の秘密(小倉泰美監督)の新聞広告。
情熱の抱擁!甘いくちづけ!愛される歓びに燃えあがる情怨の炎――なるコピーが光る右側『女・三百六十五夜』は、右端に主演・新高恵子 が歌う主題歌の告知までされている珍しいパターン。それにしても作詞作曲の「東儀一郎」とは高貴なムードを漂させる名前だが、一体何者なんだろう?
古き傷は肌にしみ 夜毎の暗影にあえぐ悲しき女!――と、まるで演歌の花道の口上が如く、来宮良子の声 で聴きたくなるコピーの左側『女の秘密』は ヒロキ映画 の製作提供。
この作品こそが、それまで数々の 教育映画 を手がけてきた 小倉泰美監督 のピンク映画デビュー作と言われている。
広告下部に名を連ねる各映画館(現在は全て消滅)が、これらに1本をプラスして 三本立て興行とするシステムだった模様だ。