新聞広告シリーズ ~ 新宿・小田急百貨店「小田急こどもSF大博覧会」(昭和43年8月) | 高木圭介のマニア道

高木圭介のマニア道

~浮世のひまつぶし~

昭和43(1968)年8月。新宿・小田急百貨店 の本館11階大催事場にて開催された 小田急こどもSF大博覧会 の新聞広告。



しゃべる宇宙人、しびれる道、宇宙大戦争など…すごいぞ!たのしいぞ! みんなで行こう!

こんなコピーと宇宙服らしきモノに身を包んだ少年少女と真ん中にいるロボットなどイラストの数々に、当時の「SF」に対するイメージ が集約されている気もする。

ちなみに主催は 少年文芸作家クラブ で、総監督はSF作家にして、『S-Fマガジン』(早川書房)の初代編集長である 福島正実 が務めている。

会場へは 直通ロケット・エレベーター が運転されているというのも気になるが、計13日間の催事のため、わざわざそんなものを設置するとも思えないので、普段は従業員や業者さんが使用するバックステージのエレベーターを期間中のみ、ちびっ子に開放したということか。

それはともかく、このSF大博覧会にて「かっこいいSFバッジ」をつけては喜んでいた少年少女たちが、やがて来るヤマトブームやガンダムブームを経て、80年代の 宇宙船 (朝日ソノラマ)や アニメック (ラポート)にて、「SFとは何か?」「SFとSFアニメは似て非なるジャンル!」などなど、どこか哲学的にも感じられる論争を繰り広げていたということか。