「歌うヤクザ映画」があったとしたら泉良平の独壇場だろう | 高木圭介のマニア道

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~浮世のひまつぶし~

これはオペラ界の覇権を賭けた戦いなのか?、それとも単なる私怨なのか?は知らないが、私もスポーツ実況アナウンサーの市川勝也さんとともに実況&解説を務めることになった因縁のオペラ対決『あざみのオペラ歌合戦』(11月9日、アートフォーラムあざみ野)が近づいてきた。バズーカ・バリトン泉良平ハイパー・テノール新津耕平による決戦はいよいよ半月後となる。


 
ともに名門・東京藝術大学でオペラを学んだ本格派。実力的にはオペラ界を担う逸材であることは間違いないのだが、まるで『笑点』における桂歌丸と三遊亭小圓遊、『お笑いマンガ道場』における鈴木義司先生と富永一朗先生を思わせる醜い争いで、周囲を巻き込みつつ、互いの足をも引っ張り合っているという状況だ。

どちらが勝とうが負けようが、私にも市川アナにも1ミリも関係ない話ではあるのだが、主催側から「なんか宣伝しといてくださいよ」と頼まれた。しかし泉、新津の両陣営ともに本業のオペラ活動がなかなか忙しいご様子で、直接に取材…というか事情聴取に応じる暇もなさそう。

「じゃあ、なにかお二人の情報、最近の写真でも送ってくださいな」と頼んでみたところ、主催側が送りつけてきた泉良平の写真がコレ…。



泉さん、今から聴衆の好感度をアップさせつつ「新津潰し」を企んでいる様子なのだが、これじゃ恰幅の良いマフィア…いやヤ●ザだ。どことなく、昭和60年頃、『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』で、いつも高田純次をビビらせていたパンチパーマ集団「番外地」の相沢会長を思わせるムードだが、これで好感度は上がるのだろうか?



しかし、仮に「歌って踊るミュージカル風・ヤクザ映画」みたいなジャンルが誕生したとしたら、それは完全に泉良平の独壇場になってしまうことだろう。 


ヤ●ザチックな風貌を持つ役者さんは数多かれど、本格的にオペラを熱唱できる人材はほぼほぼいないと断言できる。まして泉はオペラ業界でも指折り、泣く子も殴る「バズーカ・バリトン」なのだから適役だ。

お二人の醜い抗争をご存じない方は、5年前に横浜のみなとみらいホールで開催された『クリスマス歌合戦』の動画がYouTubeにアップされていたので、ぜひご覧ください。

https://www.youtube.com/watch?v=PH19D12_xog