1903年12月28日に数学者のジョン・フォン・ノイマンがハンガリーで生まれました。

経済学の分野ではミニマックス定理を示し、意思決定のゲーム理論を作りました。

ゲーム理論とは相手が自分の利得を大きくしようとすることを先に読み、その中で自分の利得を大きくする戦略です。

相手も自分が利得を大きくしようとすることを読み、相手自身の利得を大きくします。

しかし、互いに自分の利得を大きくしようとした結果、互いの利得がもっとも小さくなってしまう状態を囚人のジレンマと言ったりします。

囚人のジレンマを解消するには、自分と相手がどういう結果になるか話し合い、協調して利得を得ることです。

例えば、自国と他国が財政支出をする際に、財政支出をしない国は輸出が増えて利得を得ます。

すると放っておけば、自国も他国も財政支出をしない選択をします。

その状態を解消するには事前に話し合い、財政支出を互いにしなかった時の利得と互いに財政支出をした場合の利得の情報を開示して、自国と他国が協調して財政支出をする約束をすることです。

のちにノーベル経済学賞を受賞する数学者のジョン・ナッシュは、学生時代にジョン・フォン・ノイマンにゲーム理論のナッシュ均衡に関する考えを紹介しています。

ジョン・ナッシュも天才と言われる数学者でした。

しかし、この時にジョン・フォン・ノイマンは理論の結論を聞く前に「それは注目に値するほどのことかね、要は不動点定理を適用しているだけじゃないか。」と一蹴しました。

ナッシュ均衡に関してはジョン・ナッシュ自身も「私の業績の中でも特に目立たぬもの」と述べています。

しかし、経済学で使われている意思決定のゲーム理論ではミニマックス定理よりもナッシュ均衡をよく使います。