1823年9月11日に経済学者のデヴィッド・リカードが亡くなりました。

比較優位の理論で知られています。

比較優位は絶対優位とは違います。

戦後間もなくの経済学者のサムエルソンは説明するために弁護士と秘書を例にあげています。

昔は文字を打つタイピングという業務がありました。

法務業務の能力とタイプする能力がともに弁護士が上で、秘書は法務業務の能力はないがそこそこタイプする能力があったとします。

その時に弁護士がタイプするよりも秘書がタイプして、弁護士は残りの時間で法務業務を増やしたほうが利益が出るという考えです。

弁護士が法務業務もタイプの能力も優れているというのは絶対優位という考えですが、比較優位はその場合も分業したほうが全体の利益が増えるという考えです。

学者も草刈りをする時間があれば、人を雇って学問に打ち込んだほうが良いという考えも比較優位の考え方です。

しかし、この場合は、そんなに単純ではなく、草刈りをしていた時に新しい考えがひらめくことも考えられます。

知恵とは数字で測れる単純なものではなく、様々な経験から生まれるものだからです。

比較優位の考えは国際貿易の理論の基礎になっていて、国と国がそれぞれ生産物を特化して貿易をすれば、互いの利益になります。