11月に入りもう10日もとっくに過ぎて中旬に差し掛かろうとしているのに相変わらずマイペースで仕事をこなしています。


去年の3月に55000キロの中古車として売ったKB2レジェンド。ガンガン乗りまくって今96000キロになりタイミングベルトとその周辺の部品を交換致しました。というのもここ最近朝一エンジンかけ始めガラガラ音がするという事でホンダのチェーン駆動のエンジンであればVTCアクチュエーター不良など考えられたんですけど、V6エンジンはベルト駆動でVTCアクチュエーターは付いていない事からベルトの伸びか、オートテンショナー不良と考え、タイミングベルト交換をする事にしました。昔アコードやプレリュードに搭載されていたH22Aエンジンもこの症状があり、オートテンショナー不良だった経験から今回はV6エンジンでしたけど同じように修理する事にしました。


持っていたホンダエンジン用のクランクプーリーホルダーではチカラが逃げてしまいクランクプーリーボルトが緩まなかったので、工具屋のストレートでホンダ純正の特殊工具に非常に似ている工具を見つけたので、即購入しました。


おかげで手こずっていたクランクプーリーボルトも緩められ、あとはスムーズにタイミングベルトてウォーターポンプを取り外しできました。


外したタイミングベルトとウォーターポンプ、オートテンショナープーリーてオートテンショナー

アイドラプーリー、全て新品に交換しました。因みに部品は全てホンダ純正部品を使用しています

(個人的なこだわりです)


外したオートテンショナー。テンショナー内に充填されていたオイルが漏れている事が分かりました。原因はこれだと思われます。タイミングベルトの伸びとオートテンショナーのオイル漏れによるベルトの張りが緩んだ結果異音が出たと考えられます。


そして折り返し、ウォーターポンプを取り付けました。ホンダのエンジンはウォーターポンプにノックピンが付いているので(たぶん他のメーカーも付いていると思う)簡単に取り付けできてありがたい構造です。ボルトの締め付け忘れがないように何回も締め付け確認をして黄色ペンで印を付けておきました。


テンショナープーリー、アイドラプーリー、オートテンショナーをセットしてタイミングベルトを取り付けました。ベルト取り付けはマニュアル通りには上手くいかないので工夫が必要です。言葉では上手く説明できないのでこれから作業される方は整備書を参照して現物をみながら取り掛かって下さい‼︎😓


ベルトカバーを取り付け後クランクプーリーとクランクプーリーボルトを取り付けました。このクランクプーリーとクランクプーリーボルトも新品に交換しました。お客様の予算やプーリーの状態を見て再使用する事もありますが、安心して乗りたいという意向もあって今回は不安要素を無くす為にも新品にする事にしました。クランクプーリーボルトは規定トルクで締め付けた後角度締めをしました。


エンジンマウントとエンジンマウントブラケットとパワーステアリングポンプを取り付け、 ACGドライブベルトのオートテンショナーも新品に交換し、ACGドライブベルトを取り付けました。

因みにアドバンスパッケージ仕様のKB2は電動パワーステアリングに変更されているので、パワステポンプが無い分タイミングベルト交換は容易にできると思います。


仕上げにホンダ純正eクーラントを注入してエンジン始動。異音も無くスムーズにかかりました。

サーモスタットは変えないの?と思われるかもしれませんが、バッテリー外したり色々アクセスするのに手間がかかるので、次回のバッテリー交換と同時作業でする事にしました。(賛否両論あると思いますが…)


整備要領書ではパワーステアリングポンプ取り外しや、エンジンマウントの取り外しは書いていなかったですけど、スペースを広げる為にそれぞれ外した方がいいです。またクランクプーリーボルトを外す際の工具のプーリーホルダーの引っかかる場所がインスパイアやエリシオンと比べて工夫が必要です。それ以外はエンジンルームを張り巡らしているカバーさえ外してしまえばいつものホンダ60°バンクのV6エンジンなので整備は比較的しやすいです。(前に作業したゴルフトゥーランのウォーターポンプ交換の方が大変でした🤣)


最近ではホンダカーズのメカニックでさえも限られた人間しかやった事がないV6エンジンのタイミングベルト交換。それも時代の流れなんですかねー?


そんな事を思ったり思わなかったりしながら10年以上前のホンダ車の修理を今日もして行きます。




かめだくるま商会

亀田隆徳