ほととぎず 汝(な)が初声(はつこえ)は 我(われ)にもが 五月(さつき)の玉に 交へて貫(ぬ)かむ
 

これは万葉集の鳥を詠む歌(作者不詳)で、

ほととぎすに、

「あなたの初声を私に聞かせてくれないか、

五月の薬玉(くすだま)に交えて貫こう」と

呼びかけています。

 

紡ぐしあわせ薬膳協会ホームページにて、

薬膳コラム「五月の薬玉」

更新されました。

 

 

薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子です。
 

古来、日本では五月五日の端午の節句に、

薬玉をすだれや柱に掛けて飾って、

邪気を祓っていました。

薬玉は香り良い麝香(じゃこう)や

丁字(ちょうじ)、沈香(じんこう)などを

袋に詰め、菖蒲や蓬などを付けて、

五行説に由来する五色の絲(きぬいと)を

垂れ下げたものです。

 

清少納言は枕草子に、

「節句は、五月に勝る月はない」と

したためています。

菖蒲や蓬などの香りが混じり合うのは、

大変風情があり、

宮中の御殿をはじめとして、

名も知らぬ民まで、

我が家にと盛んに軒に挿して

飾ろうとするのは

また大層素晴らしいと称賛しています。


さらに、中宮御所などには、

縫殿より御薬玉といって、

色々の絲を組み下げて参らせると、

御帳台を立ててある母屋の柱に、

左右につけられたと、

薬玉にまつわる記述がみられます。

 

イラストACより


中国漢時代、鬼や兵を辟(さ)け、

瘟(おん/流行病)に罹らないようにと、

五色の絲を臂(ひじ)にかける風習があり、

長命縷(ちょうめいる)、

続命縷(しょくめいる)、

辟名繒(ぞう)などと呼ばれていました。

 

それが日本に伝来し、

吹き流しの起源となっているのです。


さて、枕草子は、

受験対策でちょっと読んだ程度でしたが、

「春はあけぼの。」の語尾には

👍(いいね!)の絵文字が見えるようで、

五月の節句の菖蒲も蓬も、薬玉も、

ほととぎすの鳴き声も

👍(いいね!)にあふれていて、

日々の生活のなかで輝きを見い出そうとする

清少納言に、好感を持ちました。

 

 

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