紡ぐしあわせ薬膳協会ホームページにて、

薬膳コラム「塩レモン再び」

更新されました。

 

 

薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、

紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子です。

 

肝は血を蓄え、腎は精を蓄え、

これら肝血と腎精は

お互いを生み出しあったり、

相手の物質に変化したり

という関係性を持って、

生命力を支えています。

 

中医学では

肝と腎を大切な臓とみなしていました。

「かんじんかなめ」という言葉があります。

「肝心かなめ」の表記が

一般化されていますが、

本来、「かんじんかなめ」の

「かん」と「じん」は

肝と腎を指しています。

 

昨今、梅干を召し上がらない家庭が

多いようです。

肝を補う酸味の梅と

腎を補う鹹味(かんみ/しおからい)の

塩(にがりの入ったもの)を使った梅干は、

食卓においてほしい一品です。

梅は核に中毒症状を起こす可能性のある

アミダグリンを含むため、

生食せずに、塩で漬けます。

梅酢が出てきてから、天日干しして、

もみ紫蘇を加える工程は手間がかかりますが、

梅を天日干しなくても、

梅を入れるのにかめを使わず、

チャック付きポリ袋を用いても、

梅漬けは仕上がります。

自家製なら塩の量も加減できます。

 

さて、塩レモンがブームとなったのは

十年ほど前でした。

酸味のレモンと鹹味の塩を

混ぜ合わせて作る塩レモンなら、

梅干よりも労力をかけずに、

肝腎かなめの肝と腎を補うことができます。

 

レモンには身体に必要な水分を生み出す、

渇きを癒す、

胃の働きを正常にする作用があり、

暑気あたりやつわり、疲れた時にもよく、

レモンの皮も摂ることで

気を巡らせる作用も加わります。

 

江戸時代の儒学者である貝原益軒翁は、

「養生訓」で、五味偏勝といって、

五味のうち、どれかを多く

食べ過ぎるのもよくないと述べています。

その点に気を付けて、

適度にいただきましょう。

 

コラムと合わせまして、

栄養士、国際中医薬膳師、中医薬膳茶師、

紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師

野田知子先生が作成してくださったのは

薬膳レシピ「レモン麹のチキンソテークレスプラウト添え~晩春の薬膳~」です。

 

いつもありがとうございます!

 

対面しての打ち合わせができず、

ラインでのやり取りのみで、

時折、大谷選手情報なども

飛び交うこともあります。

いつもお世話になりまして、

ありがとうございます。