■参鶏湯

風邪っぴきのたかシェフ。

仕事も休みないし、ずっと辛そう・・。

参鶏湯を作ってあげることにした

参鶏湯、風邪にいい。ってきいたことあるし。

参鶏湯は、あたしはよく作る。

たかシェフの嫌いな圧力鍋でね。

本格的なやつじゃなくて、圧力鍋の中に、骨付きのふつうの鶏肉、もち米、クコの実､ﾅﾂﾒとかをいれて、シュルシュルって、作るやつ。

たかシェフは、

：おいしい　　　

と困ったように言う。

なので、今日は、ちゃんと作ってみようと思う。

：明日は、参鶏湯をつくるよ

：おお

　　と、言ったけれど、うれしい　“おお”ではなく、戸惑いの“おお”だった。

　　“おお”って、便利だねぇ～

：鶏肉の中に餅米をいれるんだけれど、骨つきの鶏肉の骨をとって、そこにもち米を詰めるのと、もも肉みたいなのに、もち米いれて巻くのは、どっちが簡単

：どっちも技術がいるよ。

：鶏に１羽のほうが難しいでしょ？

：詰めるだけだから、そっちのほうが簡単だよ。中身はみんな処理して売ってるし。

ということで、まるまる１羽を買った。

でもね・・・。ちょっと抵抗があるの
たかシェフのお料理の本にね、鴨とかうずらとかが、お顔がついたまま載ってるの

足も。爪みたいなのもくっついてたりして。

まるまるの鶏を外から眺めてみる。

足は、処理されていた。

手も、処理されていた。

問題は、顔だ。

見た感じは、顔らしきものは見えない。

そろそろって、広げてみる・・・。

顔はなかった　　

でも、なんだか切ない

手でもってみたら、赤ちゃん抱っこしてるみたいな感覚。

適当じゃなくて、ちゃんとお料理して、おいしく食べようと思った

前に『食堂かたつむり』っていう本を読んだ。

ペットとして買ってる豚を食べるっていうシーンがあった。なんていうストーリーなんだ

っておもったけれど、そこに

「おいしくたべようとおもった」

というような事をいっていた。

今は、ちょっとわかるその感覚。

これで、コトコト煮ればいいんだね

が、どうみても、お鍋よりも鶏の方が大きい

鶏と横にしてみたり、うつ伏せにしてみたり、あおむけにしてみたりするけれど、入らず。

なので、足、開いてボキっと

おいしくて食べれるように頑張るからね。っとしみじみ。

コトコト煮ることに。

数時間経過。

できたんだけどね、汁が黒くなっちゃったの

ナツメの仕業だと思うんだけれど。ナツメで黒くなっちゃわないように。って気を付けてたのに、破裂しててね。

スープが黒くなった

そして、たかシェフ、とりわけてくれた。

ものすごく、汚く見える。
なので、写真は小さく小さく

本日は、明日は愛犬くりっちの病院だから、我が家に母がやってきてた。

一緒に晩御飯でした。

みかけは、きたないけどさ、おいしいかもしれないじゃない。　　　期待

いっただきまぁ～～～す

し～～～～～～～～ん。

：・・・・。

：・・・・・・。

：・・・・・・。

みんな無口になった。

薬膳すぎるぅぅぅぅ～～～～

まぁ～～～～～ずぅ～～～～い～～～～～～

：まずい

恐る恐る、聞いてみた。

：まずくないよ。味ついてないもん。

ネットで、調べたところによると、参鶏湯は味をつけないで、食卓で、塩とか胡椒とかキムチで味を整えて食べる。って書いてあったから。

母＆たかシェフに高麗人参をいれすぎたんじゃないかと。

もともと、あの高麗人参のジ～～～～～ンとした味が嫌いだから、小さいのを１本しか入れてないもの。

：味はついてなくても、入れる分量の問題なのよ。

と、母、笑いが止まらない様子。

それから、やんや、言いやがる。

それから、このまずさをおかずにの食卓になった。

おもしろくない

あ～、確かに韓国市場に出来合いの参鶏湯が何種類も売ってたさ。

あ～～～、いつものように、圧力鍋でちゃちゃっとやった方が、めちゃめちゃおいしくはないけど、ふつうにはできたさ。

ちゃんと作ろうと思ったんじゃないかぁ～。

風邪が治れ。っておもったんじゃないかぁ～～～～。

あ～～～、もう二度とつくらないさ

鶏肉さんに、申し訳ない気持ちでいっぱいです

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