遅ればせながら、ミュージカル【ミス・サイゴン】の25周年記念公演(2014年9月22日、イギリス・ウエストエンド)のニアライブ映画を観賞してきました。
【ミス・サイゴン 25周年記念公演 in ロンドン】
大好きなミュージカルで、日本公演の舞台を過去に4度(2012年、2014年、2014年、2016年)と観に行ってますが、本場ウエストエンドの25周年記念公演…3月から各地で上演されていたらしく、それがいよいよ二週間限定上演(恐らく最後のアンコール上演的な奴)と言う事で、これは是が非でも行かなくちゃ!と、定休日を利用して行ってきた感じ。
ま、記事を書くには正直、今更感満点ではありますが。
《キャスト》
エンジニア=ジョン・ジョン・ブリオネス
キム=エバ・ノブルザダ
クリス=アリスター・ブラマー
エレン=タムシン・キャロル
ジョン=ヒュー・メイナード
トゥイ=ホン・グァンホ
ジジ=レイシェル・アン・ゴー
TOHOシネマズ信者(笑)のオレからすると、シアター東劇と言う、申し訳ないけど今回初めて耳にした映画館(一応、松竹系のMOVIX系列らしい)での単館上映で、スクリーンも小さく、音響も最新の3Dだのドルビーなんちゃらだのと言った設備を備えてる訳もなく、音量も本当にミュージカル映画を映画館で観てるのかと疑いたくなるほど小さかったという、映画館としては非常に不満が残るものでしたが、作品は文句なしのミス・サイゴン。
訳詞は東宝版のミス・サイゴンと同じ岩谷時子さんの物が使われており、MOVIE IN MY MINDなど一部の曲の歌詞が部分的に書き換えられていた(♪両手にアイスクリーム 夢の暮らし~…という歌詞がなかった)他、部分的に少し違った以外はほとんど舞台で日本人キャストが歌ってる歌詞のまま。
歌声はもちろん、日本人が演じるのとは違う感情表現も見物。
舞台では小さくてなかなか見えない表情までアップで観れるのは映像作品ならではですね。
そして映像作品ならではのカメラワークやカット割り、映像合成などの技術で生の舞台では感じる事が出来ない魅力に溢れた作品となっていて、生の舞台公演を撮影した映像なのに、何度も生舞台で見て、字幕を見ずとも脳内で翻訳出来る様な作品なのに、耳に馴染んだ曲ばかりなのに、違う作品を見てるかの様な錯覚も。
特に第二幕の、舞台上に実物大ヘリコプターが登場する事でお馴染みのサイゴン陥落のシーンの映像は秀逸!
戦地に取り残されたベトナム人たちを捉えた映像のあまりの迫力とリアリティに鳥肌物でした。
これは映画の為に撮り下ろされたシーンなのかと勘違いしてしまう程に見事なカメラワークです。
あのシーンだけでも見る価値がある。
また、キムとクリスの婚礼の儀のカメラアングルも良かった。
舞台では横から、キムとクリスの距離を均等にしか観る事が出来ない絵が、映画ではキムに焦点を当て、クリスが背後にボケて見えるという映像になってました。
そして、舞台版では毎回泣くトゥイの死のシーンでのキムの絶叫はもちろんの事、キムの死など舞台では泣くまでに至らない幾つかのシーンでも涙。
何度も見てる作品なのに、また新たな感動を得る事が出来ました。
本当に観に行って良かった。
DVDが出たら是非ほしい作品です。
そして、この時の上演後に行われたスペシャルカーテンコール。
ジョナサン・プライス、レア・サロンガ、サイモン・ボウマンをはじめ、多くの初演メンバーが顔を揃える素晴らしい物でした。
が、カーテンコール前のパフォーマンス、最初に登場のレア・サロンガを見てすぐに、おや?と思う点が。
黒で胸元が大きく開いたスーツ、大歓声を噛み締めるかの表情、MOVIE IN MY MINDを歌う時に共演のジジがサビを歌う時に拳を握りしめた姿、全部見覚えがあった。
この映像、だいぶ前に観た事があるなぁ。。。
でも、歌い終わった後に、袖に捌けたジジに向かって、レア・サロンガが悔しがるように『あの娘、なんて上手いの!!』とジョークを言ったのは記憶になかったので、恐らく字幕がない物をどこかで見た事があるんです。
そう、恐らく〇ー〇ューブ辺りで(笑)
観たのは随分前の様な気がするので、字幕が付く前の、本国からアップされた動画をたまたま見付けて観ちゃったんだろうなぁ。
もう一度、今度は設備が整った映画館で観たかったけど、時すでに遅し…笑。
公開すぐに見に行けばよかったなぁと後悔しつつ、DVDを待ちたいと思います。
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