
クレイジー(以下CFY)の鑑賞は2011年の全国公演川口リリア、続く東京公演秋劇場以来となる3年半振り3度目です。
全国公演は大敗の23列、東京公演は先行から取りにかかった訳ではなく7列通路と、比較的後方からしか観た事がない作品です。
ダンスミュージカルなので、それでいいんだけど、今回は最前ドセンを確保。
劇団四季会員とお連れ様が貰えたプレゼントは、こちらのタックメモ。

表紙の色(赤or青)で選んだけど、中身は逆転していて、青の方が中身は女の子向けの色だったのはここだけの話。
プログラム購入、2011年全国、2011年東京に続き3冊目。

こちらキャストボード。

前回鑑賞(2011/9/7)からの主要キャストのチェンジは以下の通り。
◇ポリー・ベーカー:秋夢子さん⇒岡村美南さん
◇アイリーン・ロス:光川愛さん⇒大和貴恵さん
◇ベラ・ザングラー:広瀬彰勇さん⇒青羽剛さん
◇エベレット・ベーカー:石波義人さん⇒菊池正さん
◇ボビーの母:菅本烈子さん⇒中野今日子さん
◇テス:恒川愛さん⇒加藤久美子さん
◇ユージーン・フォダー:村澤智弘さん⇒吉賀陶馬ワイスさん
◇パトリシア・フォダー:佐藤夏木さん⇒平田曜子さん
10役中8役がチェンジになりましたが、今季の公演は一部キャストを除くほとんどの主要キャストが今季役デビューしたばかりなんだそうですね。
~Story~
1930年代、ニューヨーク。銀行の跡取り息子、ボビー・チャイルドは、仕事も婚約者も放り出して踊ることに夢中。大プロデューサーのザングラーに自分のタップを売り込んでいます。けれど、人生はそんなにうまくいくものではありません。ザングラーの機嫌は損ねるし、婚約者からは結婚を迫られ、うるさい母親からは銀行の仕事を命じられ・・・ボビーはもううんざりです。
結婚か、銀行の仕事か。板挟みになったボビーは、結局母親の命令に従って、物件を差し押さえるためにネバダ州のデッドロックへ向かいます。
かつては金鉱の町として賑わったデッドロックは、いまやすっかり寂れ、まるで時間が止まってしまったかのよう。駅から砂漠を歩くこと1時間、フラフラになってやってきたボビーの視界に飛び込んできたのは、町でただ1人の女性、ポリーでした。男まさりだけれどとってもチャーミング!一目でポリーの虜になってしまったボビーは、得意のダンスで彼女の心をつかもうとします。
最初は嫌々だったポリーも、踊っているうちに彼に心惹かれていきます。ところが、事もあろうにポリーは、ボビーが差し押さえに来た劇場のオーナーの娘だったのです。ボビーは、ショーを上演して抵当に入っている劇場を救おうと彼女に提案します。しかし彼の正体を知ったポリーは、劇場を乗っ取るための作戦ではないかと勘ぐり、その申し出を拒絶してしまいます。
しかし、そんな事でめげるボビーではありません。数日後、ザングラーが踊り子たちを引き連れてやってくるなり、ここでショーをやると宣言します。突然のことに町は騒然。実はこの“ザングラー”は、変装したボビー。でもポリーは“ザングラー”を本物と思い込み、劇場復活のチャンスと大喜び。早速、町の男たちは即席ダンサーになるべく、踊り子たちと猛レッスン。デッドロックの町は次第に活気を取り戻してゆきます。
ボビーは“ザングラー”としてショーの準備を進めながらも、ポリーの気持ちを自分の方へ向かせようと奮闘しますが、空回りばかり。それどころか、なんとポリーは“ザングラー”に恋をしているではありませんか! さあ、ボビー、ポリー、“ザングラー”の奇妙な三角関係はいったいどうなるのでしょう?次から次へと起こるハプニングの中、ショーの初日はどんどん近づいてきます。
(公式より)
そんなワケで、一番好きな人と観たいとびきりハッピーなミュージカル、と言うキャッチが印象的な作品ですが、今回は友達と三人で鑑賞しました。
いかんせん、もう三年半も前に観た切りの作品、ストーリーも曲も大部分は忘れてしまっていました。
曲は看板ナンバーのI Got Rythm、前期の夢子ポリーの歌声が未だ強烈な印象を残しているBut Not For Me、四季フェスで上演された、Slap That Bass、Shall we Dance?、Someone to Watch Over Me程度しか覚えてなく、シーンとしても大部分を忘れていました。
シーンとして記憶にあるのが、I Got Rythmでポリーがトタンの上に座って、♪あ~~って歌ってるシーンと、ザングラーとボビーが鏡写しに物を食べるシーンと、ボビーとアイリーンがヅラを使ったやりとりをするシーンと、レミゼを皮肉ったシーンと、アイリーンの「ガラーン」の台詞と、ザングラーの「テッスィーテッスィーテッスィー!」って台詞と、ボビーがターンを決めた瞬間に照明が落ちるシーンと、パッツィーのおとぼけトイレ発言(これも、パッツィー、ミッツィー、ベッツィーの誰が言うのか定かじゃなかった)程度、本当に数えられる程度の数しか覚えていなかったわけです。
キャラクターに関しても、テスはザングラーのお目付けの女の子だって事しか覚えておらず、他のザングラー・フォーリーズ(当然、この名前も忘れてた)のダンサーと一緒できゃぴってるキャラだとばかり思い込んでたので、カトクミさんがきゃぴった娘をやるって…想像出来ない…とか思ってたのはここだけの話。
全然きゃぴじゃありませんでした←。
始まってしばらく、なーんかしっくり来なかったんだけど(ボビーがタップ中にザングラーの足を踏む事はなんとなく覚えてた)、♪踊りを~見てあげ~て♪とか歌い出したのを見て、途端に記憶がドドドドっと蘇ってきて、あったあった!そうそう!こんな曲あったわー、なんて。
キャストに関して言うと…
安定の松島ボビー、ダンスの迫力はさすがですが、相変わらず汗っかきですね~(笑)
登場早々に、顔でも洗ってきたのかと思うほどびしょびしょの顔ってどうなのかと。
周りの人物が誰一人汗をかいてないのに、一人だけびしょびしょ。
それは防水加工の特注マイクを作るわなってな感じ。
また、コメディシーンでの顔の表情(寄り目とかね)や声使いなど、この作品でなければ観れない松島さんの芸の広さも見所。
一度、被り付きで観てみたかった(笑)
今季デビューながらに評判上々の岡村ポリー。
まず、岡村さんがこんなに踊れるなんて知らなかった!と言うイメージでした。
これまで、ピコ・エルフィー・ジェリロ・フェスのヴォーカルでしか観た事がなく、ジェリロは別としてもバリバリ踊ってる印象はほとんどない感じでした。
まぁキャッツに出てるくらいだから、群舞が出来るくらいしっかり踊れるんだろうけど、ここまでしっかり岡村さんのダンスを観たのは初めてだったので、びっくりしました。
歌声に関してはどうしても夢子さんにやや劣るかなって感じはあったけどね。
そう言えば、夢子さんもそんなに踊る印象ないけど、同じ振付をこなしてたんだよな…今更だけど。
そして、でかいな!(笑)
大和アイリーン、こちらも今季デビューかな?
前期は増本藍さん、光川愛さんで観ていた役で、テス役の恒川愛さんとあわせて、「アイ」リーン役に増本「藍」さんと光川「愛」さん、テスに恒川「愛」さんまで居て、まさに「アイ」に満ち溢れた作品だなぁ~…なんてくだらない事を思ったものです。
さて大和アイリーン、まずアムネリスがダブって見えますね(笑)
声のトーンが低い為か、大和さんまだお若いのに、なんですかこの貫禄!って感じです。
そして、ポリー以上にでかいな!
身長171cmのポリー(女性)と178cmのアイリーン(女性)に挟まれた、170cmあるかないかのボビー(男性)…哀れです。
そしてボビーがザングラーとしてポリーを見送った後、振り向きざまにボビーの視界の中に現れる時の威圧感はさすがです(笑)
志村ランク、前期からの続投で、大好きな俳優さんの一人です。
ストレートプレイの上演が皆無に等しい状態になってしまった現在の四季では、リトルマーメイドのグリムズビー程度しか持ち役がなくなってしまったのが残念ですが、彼は名悪役ですね。
青羽ザングラー…彼も今季デビューかな?
比較的コミカルなキャラを演じる事が多い青羽さん。
前期のザングラーが大ベテランの広瀬さんだったのもあり、どうかなぁ~と思いながら見ていたんですが…。
まず、ボビーとの鏡写しが合っている様であまり合っていない印象でした。間近で見るとこんなもんなのかなぁ。
でも、記憶の中にあったザングラーの特徴的な喋り方を良く再現してるなぁ~なんて。
特に、初めて会ったばかり(のハズ)のポリーにいきなり濃厚なキスをされた時の「ありがとー…」って台詞とかね。
あそこ、「とー」の部分で息が抜けるんだよね(笑)
加藤テス…そもそもテスと言うキャラクター像自体を、先に書いた通り誤った記憶をしていたんですが、ザングラー・フォーリーズ劇場の演出主任…と言う肩書きはどこへ行ったの?と思う程、後半はフォーリーズと一緒になって踊りまくるワケで、これはダンサーと間違えて記憶してても仕方ないわなってな感じ。きゃぴと勘違いしていい理由にはならないけど。
間違いなく格好いいです。
菊池エベレット・中野ボビー母…世代交代、とでも言うんでしょうかね?
ここ最近、おじいさんおばあさん枠の俳優達が退団してしまったのか、おじさんおばさん枠だった俳優さん達がおじいさんおばあさん枠を演じる機会が増えてきた印象です。
菊池さん、中野さんは赤毛のアンでカスバート兄妹も演じてましたね。
ワイスユージーン、平田パトリシア…ワイスさんはアンサンブルからの昇格、平田さんは作品デビューかな?
作品に関してはもう、観ればわかる!って次元のストーリーのわかりやすさ、善悪を含む人物相関図の明確さ、テンポの良さ、笑いネタの面白さ、タップダンスの凄さ、キスの多さ(笑)ですね。
正直、曲のイメージはそんなに残らない作品なんですよね。
多分、あと2~3回観ても、覚えられない曲は覚えられない、そんな感じ。
全曲暗記する自身、ありません。
やっぱりダンスとコントに重点を置いてる作品なんだろうな。
あ、ところでちょっと貴重な動画を発見したのでご紹介。
CFYの劇中歌、I Got RythmとBut Not For Meの歌唱動画なんですが、クレイジー・フォー・ユーの物ではなく、クレイジー・フォー・ユーのベースになったという別のミュージカル、ガール・クレージーのものです。貴重でしょ?
I GOT RYTHM
BUT NOT FOR ME
ガール・クレイジーの方も一度観てみたいですな。
一応次回、4月15日にもう一度観に行く予定なんですが、事もあろうにその前日に東宝ミュージカルの【レ・ミゼラブル】を観に行くんですよ。
ベラ・ザングラーのあの台詞が、脳裏に響きますな。
『まさか、例のフランス革命のミュージカルをやるワケじゃあるまい!』(笑)
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