劇団四季【ウィキッド】(7回目) | たかびの自己満観劇ブログ
劇団四季【ウィキッド】を鑑賞してきました。

ウィキッドは集中的に観過ぎた感があり、もうしばらくいいかなぁ~…なんて思って先行も見送ってたんですが、このタイミングで新キャストを次々に投入してきたところへ持ってきて更に、今東京公演だけで二度も出る出る詐欺(今週のキャストに登場したにも関わらず、数時間で別のキャストに書き換えられた事案)の前科を作り、一部では江畑詐欺なんて名称まで囁かれてしまった江畑晶慧さんのエルフィーが、三度目の正直で東京5年振りの登場!とあり、我慢できずに観に行ってしまった次第(笑)

当日は全席種に中高専の学生が散布していたのもあり、一般客にはやや敬遠されていたのか、他の日に比べると空席が多かったのですが、早くチケットを買いたい気持ちを抑えつつ、QRやプレイガイドの戻り分が出て、より良席が取れる前日予約の時間まで我慢我慢…。

その結果、4列センターやや下手寄りと言う良席を確保♪

こちら、キャストボード。

前回鑑賞時(2月19日)からの役付のチェンジは以下の通り。

◇グリンダ:苫田亜沙子さん⇒谷原志音さん

先月の後半にデビューした新グリンダ。3日遅れでデビューした上川フィエロと併せて、リトマコンビなんて言われてますね、

◇エルファバ:岡村美南さん⇒江畑晶慧さん

二度の出る出る詐欺で四季ヲタを翻弄した張本人。まぁ、江畑さんも振り回された被害者だろうけど…(笑)
東京ウィキッドに登場は5年振りとか。

◇マダムモリブル:八重沢真美さん⇒中野今日子さん

こちらは安定の中野マダム。

◇フィエロ:松島勇気さん⇒上川一哉さん

デビューラッシュの新キャストの中で、一番賛否が割れてる気がするなー、上川フィエロ。


んだば、作品はもう何度も観てるし過去にも同じような記事を書いているので、初見のキャストに対する感想を中心に。


まず、谷原グリンダについて。

良い魔女グリンダ様の時は凄く綺麗!
歌声も伸びがあるし声量もある。
ただ、グリンダ様!と歌を邪魔された時の、気持ち良く歌ってた所を邪魔された様なへなへな感(苫田さんも山本さんもやってたアレ)は無く、ただ歌うのを止めただけって感じでした。

ビックリしたのは、シズ大学のシーン以降。

顔、濃い!!!!

谷原さんって、顔のパーツの配置が比較的横広だから、頭にぺたーっとした髪型の学生時代は凄く顔が詰まってる様に見えると言うか…特に、笑顔が“にま~…”って下品な顔をしてる様に見えてかわいくない…。

あと、学生時代は常に決め顔をしてると言うか、台詞を喋った後に必ず戻るべき所に戻ると言うか、同じ表情に戻ってるのね。

嬉しいも不安も気張ってるも気抜けしてるもない、常に決め顔。

この要素から、個人的には山本グリンダとは別の意味で鉄仮面…怖いと感じてしまった。

また、ポピュラーのシーンがとにかく下品!!

苫田さんのポピュラーも、やってる事は下品だけどキャラとして確立されてる為か、別に脚をO脚にガバッと開こうがそんなに下品さは感じないんだけど、谷原さんのポピュラーは、まぁはしたない!下品!
あと、ひょっとしてあまりダンスが得意でないのか、妙にカクカクしてるなーって印象。
でもこれは、それを上手く利用してカクカクを武器にしてる感があるからマル。

あと、エルフィーに対して見せる表情の中に時々悪魔が住んでます(笑)

後半、良い魔女グリンダに戻ってからは、これまでの濃い顔が嘘みたいに綺麗になります。あれはメイクがそうさせてるのかね?

ネッサが不幸な事故に巻き込まれたシーンでエルフィーと喧嘩するグリンダは、他のグリンダ達みたく『キィィィィィィィィ!』でも『キャーーーーーー!』でもなく、逞しく『うわああああああああああ!』でした。これには客席もドッと沸きました。


江畑エルフィーについて。

最近まで演じていたマンマのドナ役やソフィ役では、どうも気になっていた台詞のぎこちなさ(特にドナの時は、シの音を発音する時に空気が漏れるみたいな音がしていた)が、エルフィーでは殆どなく、非常に滑らかな日本語に感じました。

見た目的に、比較的困ったちゃん眉の優しい顔立ちの江畑さん。
他のエルフィー達がみんな釣り眉で整った顔立ちをしてる中で、この困ったちゃん眉はちょっとポイント高い(笑)
だって、ポピュラーでグリンダに眼鏡を取られて、目をぱちくりさせるシーンとか、眉毛のお陰か垢抜けてない田舎娘感が良く出てる(笑)

歌声に関しては間違いない。
一幕序盤の『魔法使いと私』から既に、ドンッ!と言う衝撃を感じる歌声でした。

二幕の『闇に生きる』でも、そうウィキッド!!と叫ぶシーンとか本当に迫力あった。

一幕ラストの自由を求めて。本当にこれを聴くのを楽しみにしてたんです。

歌声の衝撃は正直、樋口さんのエルフィーの方が強いと感じました。
が、江畑さんはサビに向けての入れ込み方が凄い。
これまで見てきた雅原さん、樋口さん、岡村さんが総じて、サビ直前の『あたしよーーーーーー!』と言う、音的に非常に間が抜けている台詞の部分で一旦エネルギーが落ちてしまっていたのに対し、江畑さんはそこでのエネルギーの上がり方が凄まじく、いい感じにサビのエネルギーに繋がっていってました。このシーンでエルフィーの魔法の凄さを感じられたのは江畑さんだけです。

ただ、魔法って意味で他のエルフィーと少し違うなって感じた部分があって、頭に血がのぼったあまりに本人の意図しない所で魔法の力が働いてしまうシーン(ネッサを返して!とか、なんとかしなきゃ!とかのシーン)で、本人も制御できない力が出てしまった…と言う感じではなく、明らかに自分の意思で魔法の力を発動させただろ!って感じ。
特に、檻に閉じ込められたライオンのシーンなんて、何とかしなきゃ!って叫びながら一瞬頭に手をやったかと思うと、両手を檻に向けてかざしちゃったのね。

あのー…エルフィーさん、あなた意図的に魔法使ってるよね?
カッとしちゃってどうしていいかわからなくなって…と言う台詞が嘘っぽく聞こえて仕方ないです。


上川フィエロについて。

イケメンフィエロが来た!と言う声と、ダンスが変だ、歌も音域にあってない、かっこ付け過ぎ…と言う声の両方を聴きつつ観に行った訳ですけども。

まず、人生を踊り明かせ!を観てる限りは、やや高音がキツいかなって感じはしたけど、そんなに気になりませんでした。

しかし、事ある毎に鼻につく事が…表情作り過ぎ…。

元々上川さんは優しい顔立ちなので、少しでもキザっぽく見せようとしてるのかも知れないけど、キザと言うよりアウトロー?
ロックミュージシャンがジャケ写でやりそうな見下ろし目線な表情を、“わざわざやってる感満載で”やってる感じ。

正直言って、似合わなーーーーーい!!

そして二幕に入ると、歌声がますますキツくなっていく感があり『二人は永遠に』の♪恋の海に落ちてゆく~の高音で盛大にやらかしてしまいました。

声が上がり切らずに音を外してしまい…それまでの出来が周りを含めて良いだけに余計に目立つミス…。

上川さんの音域はフィエロにはちょっと狭過ぎるかも…。


初見の役者さんに対する感想はこんな感じ。

江畑さんと谷原さんの『あなたを忘れない』は泣けます。泣けました。

それから、最近は誰がチステリーを演じてるのかわからないけど、最近のチステリーの台詞の出来もいいです。

分部チステリーの『ミス…ミス…グーリーンーダ…』も涙を誘うけど、今のチステリーの『ミス…ミス…グリ…ン…ダ』もいいね。

たった一言の台詞だけど、あの台詞の感じを外されると結構しらけるからねー…。

前に永野さんのチステリーの台詞が、『ミス、ミス、グリンダッ』ってあまりにハッキリ喋り過ぎてて凄くがっかりした事があります。

あと、今のマンチキン総督は佐久間さんですかね?あれはイマイチだなー。やっぱり総督は白倉さんだよね。

全体的にいい公演でした。

個人的にはディラモンド先生が弁当の包み紙を食べ損ねて、エルフィーが地面に落ちた包み紙を拾って食べさせるのとか観たかったけど。

↑何を望んでるんだお前は。

ウィキッドの後は、ミュージカル・ミーツ・シンフォニーでしたが、それはまた別の記事で。

この記事に、きらきら~きらきら~ああん