劇場はミュージカル『ジキル&ハイド』以来10ヶ月振りに訪れる日生劇場。




シラノ(シラノ・ド・ベルジュラック)という本の事は良く知らなくて、単純にヒロイン役の濱田めぐみさん目当てで観に行ったんですが、なんでも世界中で様々な形で上演されてる有名な戯曲なんだそうですね。
日本でも、ミュージカルだけで二種類の上演記録があるそうで(市村正親主演『シラノ・ザ・ミュージカル』と、鹿賀丈史主演の『ミュージカル・シラノ』)、宝塚やその他の上演記録を合わせると日本だけで5種類あるそうな。
ほえー、全然知りませんでした。
(゜Д゜)
オレがそれまでに知っていた『シラノ』と言えば、劇団四季『アスペクツ オブ ラブ』でローズとアレックスが演じる劇中劇くらいです。
あ、そう言えば劇団四季の演目にも今年、シラノがありました(ミュージカルではなくストプレらしいけど)
まあ、それはさておき。
東宝の作品という事で、過去の経験上、前もってあらすじを読んでおかないと物語を理解する前に終わってしまうイメージだったので、今回もあらすじを予め読んで行ったのですが…。
~あらすじ~
17世紀中頃のパリ、近衛騎士シラノ・ド・ベルジュラック(鹿賀丈史)は、文武ともに比類なき才人として名を馳せていたが、生まれつき人並みはずれた大鼻の持ち主で、その上権力と虚栄を罵倒する辛辣な言葉は多くの敵を作り、貴族でありながら貧窮に甘んじていた。
彼は従妹のロクサーヌ(濱田めぐみ/彩吹真央)を深く愛していたが、醜い容貌を恥じて打ち明けられぬまま、かえって彼女からシラノと同じ隊に属する美男クリスチャン(田代万里生/平方元基)との恋の仲立ちを引き受ける羽目に。容姿に似合わず口下手なクリスチャンだったが、シラノに教えて貰った美しい愛の言葉でロクサーヌの心を射止め、二人は仏西戦争の出征前夜に結婚する。
シラノは、戦場でも危険を顧みずに秘かにクリスチャンの名前でロクサーヌ宛の恋文を毎日書き送る。その美しい文章に惹かれて戦場に慰問に訪れたロクサーヌを前に、クリスチャンは初めてシラノが彼女を愛していることを知り、失意のまま戦死してしまう。クリスチャンの死を嘆き悲しむ彼女の姿を見て、シラノは恋文は自分が書いたものであるとは、どうしても打ち明けることは出来なかった・・・。
それから十数年、亡き夫の喪に服して修道院で暮らすロクサーヌだったが、唯一の楽しみは、毎週訪ねて来るシラノと、クリスチャンとの思い出を語ることだった。そんなある日、シラノはロクサーヌの元へ向かう途中、政敵の卑怯な不意打ちで頭に瀕死の傷を負ってしまう。傷を隠してロクサーヌを訪ねたシラノが口ずさんだのは、かつてクリスチャンの名前で送った恋文の一節であった。その一節を夢見るように暗唱するシラノを見た時、初めてロクサーヌは全てを悟るのだった・・・。
(ミュージカル『シラノ』HPより)
まぁ、オレが読んだのは公式のものではなく、もっとネタバレの危険が高いもので、最後どうなるかまで書かれている奴で、最後のシーンに(これは泣けるかも!)と、ハンカチ片手に準備万端で観劇に臨んだワケです(笑)
主なキャスト
シラノ…鹿賀丈史
ロクサーヌ…濱田めぐみ
クリスチャン…平方元基
ル・ブレ…戸井勝海
ラグノー…光枝明彦
ド・ギッシュ伯爵…鈴木綜馬
うむ、鹿賀さん・濱田さん・光枝さん・綜馬さん…元四季が目立つ。
主要キャストに関して…。
鹿賀さん…個人的には鹿賀丈史と言うと、料理の鉄人で『私の記憶が確かならば…』なんて言ってるイメージが非常に強いのだけど…(笑)
台詞も歌もややこもり気味な印象を受けました。舞台で観るのは初めてなので、テレビでの喋りと印象が違い驚きましたが、一説によると声がこもり気味なのは、あのデカい鼻のせいなんだとか…(笑)
濱田さん…歌は文句なしですが、台詞を喋る声が可愛すぎて、歌声の時とのギャップが凄い。里○ベルや佐○アムネと違って、元々可愛らしい声してるんだろうなぁ…。
平方さん…舞台、映像あわせて初見の役者さんですが、格好いい感じの声なんだけど、いかんせん声量が小さくて押し負けしてるのが残念。
戸井さん…舞台、映像あわせて初見の役者さんですが…印象に残りませんでした。
光枝さん…最近四季の舞台(赤毛のアン=マシュー・カスバート役)でも観ましたが、今回もいい味出してました。
綜馬さん…四季で芥川英司名義で活動していた時代を知らず、サウンド・オブ・ミュージックの初日カーテンコールに出ていたのを映像で観た位しか知りませんが、かなり有名らしいです(オイ)
東宝のミュージカルと言うと…
◆照明や色彩をひっくるめ、とにかく舞台が暗い!
◆オケの音(もちろん生)がデカくて、ソロパートは台詞どころか歌声すら聞き取りにくい!
と言う要素から情景が浮かびにくく、ストーリーを知らないと難しい!
…というイメージなんですが、今回の作品はそうでもなかった気がします。
照明も、明るいとは言えないけど、背景が茶色と黒ではなかったのもあってか、そこまで見難い感じはしませんでした。
また、やや台詞が不明瞭なシーンがあったったり、オケに歌声が掻き消されたりするバランスの悪さも相変わらずで、あらすじを読んでいったのは正解だったんだろうけど。
まず印象的だったのが、一幕はコメディかと思う程、笑えるシーンの続出でした。
特に、シラノの鼻をめぐって行われる、シラノとクリスチャンの掛け合いは“ハナ”という単語を使った言葉遊びがテンポよく行われて、笑えるのと同時に感心出来る場面でした。
また、台詞を振った方が置いてけぼりにされる展開…
A『じゃあコレコレこうしておけば良いとでも言うのか!』
B『うん、そうしといて』
A『え…』
みたいな展開で笑いを取るシーンがとても多かった様に感じます。
歌唱に関しては1幕バルコニーで、ロクサーヌとクリスチャンによって歌われた『これが恋』というナンバーが、美しくて強いインパクトを残しました。
※ちなみに映像(制作発表会のナンバー発表)のキャストは今回の鑑賞キャストとちょうど逆の組み合わせです。
また、二幕のロクサーヌのソロナンバー『彼こそ奇跡』は鳥肌モノでした。
夏の濱田めぐみソロコンサートでも披露されたナンバーで、ソロコンでこれを聴いてシラノに興味を持ったと言っても過言ではありません。
展開に関しては、ロクサーヌとクリスチャンの恋が上手く行く裏でのシラノの存在(一幕後半)辺りからクリスチャンの戦死(二幕中盤)くらいまでが山の様な気がします。
クライマックスと言えそうな、ロクサーヌの心を焦がした恋文の主がクリスチャンではなくシラノだった事にロクサーヌが勘付く辺り(あらすじを読んで、泣けそう!と思ったシーン)は、なんだか台詞回しも場面の演出も妙に詩的で盛り上がりに欠け、個人的には物足りない印象でした。
うーん、良い作品だったと思うけど、個人的には少し物足りないかなぁと。
終演後は近くの沖縄料理屋『麹蔵』でご飯。
紫芋ハイボール。

紫芋ハイボールってなんだろー!
(゜∀゜)
なんか美味しそう!
↑紫芋=甘い、のイメージ。
…まんま、芋焼酎の炭酸割でした。
何故早く気付かなかったんだオレ…。
(-"-;)
お通しはレバー。

海ぶどう。

最近ハマった、ジーマーミ豆腐。

黒豚カルビの炭火焼き。

そうめんチャンプルー。

炙りレバー。

鶏飯(けいはん、と読むらしい)

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