東京再演が始まって以来何だかんだ言って毎月観に行ってるアイーダ、気がつけば東京初演の頃から数えて5回目の鑑賞。
本来は東京再演が決定した時に、やっぱり再演を望んでいた東京初演の時に一緒に観に行った友達ともう一度観に行く約束をしていて、んでそれなりに良い席を取れたのがこの日だったってワケ。
前回鑑賞からの変更は以下の通り。
アモナスロ:石原義文さん→高林幸兵さん
ファラオ:田代隆秀さん→石原義文さん
またしても、両国王のみのチェンジ。
しかもファラオは開幕間もない前々回から見れば元に戻っただけなので、実質新キャストはアモナスロの高林さんのみ。
しかもファラオは開幕間もない前々回から見れば元に戻っただけなので、実質新キャストはアモナスロの高林さんのみ。
あれだけ多くのプログラムキャストが居ながら、これだけ長期間同じキャストで貫くなんて珍しい…。
しかも夢子さん、阿久津さん、大和さん、ちゃみさん、あらさん辺りは開幕から楽まで完走なんじゃないかって噂すら出てるし。
阿久津さん以外客演に頼らざるを得ないラダメスはともかくとして、4人も5人も控えがいるアイーダやアムネリスはそろそろ他のキャストでも観てみたい。
んだば雑感を箇条書きで。
◇今回の席は5列(実質4列)のドセン。列だけで言えば昨年夏の大阪の3列が一番近いんだけど、今回はドセンという要素が加わったせいか、一番近い席に感じられた。
◇座席の関係でキャストの細かい表情の演技も良く見えて良かったし新たな発見も多かった。
【美術館~愛の物語】
◇今回初めて知ったんだけど、下手から登場する阿久津さんは腕時計に目をやりながら慌てて入ってくるんだよね。あれは何故?
◇時間を気にしてる割りには誰かと待ち合わせをしてるワケでもなく…(いや、物語全体で言えば確かに恋人同士の時空を超えた再会の場だから、アムネリスの神の力に寄ってこの時間この場所に向かわされたんだろうけど)…それに美術館の閉館時間を気にしていたと言うなら、その割りにはのんびり作品を観ている感じがするので、何故腕時計を見ながら走り込んできたのかが解らない。
◇四季仲間のマイミクさん達が、揃いも揃って『笑っちゃう』と言っていた【ターバン】なんだけど、何の事を言ってるのか解った今回は、注目して観てたらやっぱりオレも(ぷ…ターバン…w)ってなった(笑)
◇上手の方に納められているアムネリス像を興味深々に触ろうとしてる悪いコが居て、警備員に注意されて気まずそうに走り去って行くんだけど、あの子は一体何を触ろうとしていたのかが気になる。だってあの子が触ろうとしてた時は既にアムネリス像は歩き出していてケースの外にいたもん(笑)
◇大和アムネの【愛の物語】の歌い方は、やっぱり佐渡アムネに近くなった気がする。
東京再演の開幕の頃までは♪結ぶ~のは~あーーいーーだったんだけど、先月観た時位から♪結ぶ~のは~あぁーいーーと一音余分に挟んでて、CDと同じ様な感じになってる。
【勝利ほほえむ~反逆】
◇大和アムネの♪時は古代エジプトの~という歌い出しが以前は凄く違和感あってダメだったんだけど、最近すっかり慣れてしまい、むしろ力強い歌声は好きになったんだけど、逆に阿久津ラダメスの歌い方が随分ソフトになったなぁ~という印象。
◇♪広がる明日へと~の部分も“がなり”を入れずにクリーンに歌ってたし。
◇アイーダの反逆シーン、リハ見の時に夢子さんの蹴りがハンドコさんにモロに入ってしまうアクシデントを見て以来、蹴飛ばされて吹っ飛ぶ兵士が気になって仕方ありません(笑)今回も派手に吹っ飛ばされましたが、その後平気そうな顔をしてたので、今回は吹っ飛ばされた演技だったんだなぁと(笑)
◇アイーダの反逆シーンがひと段落して、アイーダに兵士が捕らえられたシーン…アイーダの『アタシの仲間を放しなさい!』という台詞に混じってスピーカーから『ふーん…ふーん…』という非常に荒い鼻息が…(笑)
◇誰の鼻息だろうと思って観てたら、肩の上下と鼻息の音の合致具合から、どうも水原さんの鼻息…w
◇阿久津さんは歌い方だけではなく、台詞も随分ソフトになったなぁと。以前の様な悪意に満ちた表情や声色も完全に潜めてしまい、悪の将軍と言うより飽くまで敵対国の将軍という感じでした。
◇そのお陰で『戦の垢を落として貰うのさ』~『身体を洗ってもらうのは久し振りだ』という続く2つの台詞で唐突に声色が変わるギャップもあまり気にならなくなった。
◇ちなみにあっくんマニアの女子みんなが気になっているであろう阿久津ラダメスの大胸筋は、4月の頃ほどムキムキでもなく5月の頃ほど激しく垂れてもなく、その中間くらいでした(笑)
【あの日は遠くに】
◇あの日は遠くにを歌うアイーダの背後で、自分が散らかした上着や桶をきっちり片付けているラダメスが毎回切ないです…真面目ちゃんですやん(笑)
【帰還~ピラミッドを建てよう】
◇メレブがアイーダを引っ張って行こうとして、アイーダに睨まれて腰が引けちゃうシーンは何度見ても笑えます。
◇ゾーザー軍のダンスは何回見ても本当に格好いい!
◇しかし『実は踊ってないんです』という、ちゃみさんのカミングアウトを聞いて以来、どうしてもゾーザーの下半身に目が行くよね…確かに上半身はゾーザー軍と一緒に動いてるけどステップは踏んでない…笑。
◇ゾーザー軍に紛れている裏切り者を演じてるのがカトクミさんだとマイミクさんに教えて貰いビックリ!アモナスロ王逃亡の時の舟漕ぎがカトクミさんなのは知ってたけど、カトクミさんは男性の役を2つもやりつつ、ベリーダンスなどセクシーなダンスも踊ってるんだね。
【私は知っている】
◇ラダメスの人徳を説くメレブをギョロっと睨みつける夢子さんの目がSっ気たっぷりで好きです(笑)
【お洒落は私の切り札】
◇大和さんの『お洒落~』はもう東京に来てからは安定感バツグンだと思います。
◇…が、♪お洒落~は私のっきーりーふーっだぁ~あぁあああああぁ~の部分で拍手皆無…おかしい、ここはいつも盛り上るのに…。
【晩餐会~儚い喜び~アムネリスの寝室】
◇今回は晩餐会のベリーダンス、しっかり堪能しました(笑)
◇ラダメスの『干した猿の肉を食べるのです』という台詞に、アムネリスは声に出さずながらも『干した猿…』と口を動かして顔が引き攣り気味になるよね(笑)
◇儚い喜びの『ヌビアの事を話しているの?』というアイーダの問いかけに対するラダメスの『ああ、まあな』の台詞が、今回やけにあっさりしてて、ん?という気になった。もうちょっと気恥ずかしさがあってもいいと思うなぁ。
◇儚い喜びという楽曲のラストが何気に大好きです。
◇アムネリスの寝室でのアムネリスの台詞は一時期より本当に可愛らしさが出てきたよね。らーだーめーすぅ~お楽しみは、これからよ~♪←でも、先月の方が可愛らしかった。
【ローブのダンス】
◇先月はもうこの曲の熱量がハンパなくて、初めてこの曲で涙が出たんだけど、今回はやや熱量不足。
◇この曲の直前に、脇坂さん演じるヌビアの民に実は妻子がいる設定なのを初めて知った。赤ちゃんを抱いている妻役は須田さんだとか。
◇また、今回このシーンで初めてネヘブカの額に墨が入ってる事を知った。ゾーザーの掌にホルスの目が描かれているのは前々から知ってたけど、ネヘブカの額は知らなかったなー。
◇マンマ・ミーア!大好きな同行の友達は、キャスト表を見て、サムとビルが紛れ込んでる事に気付いたそうですが、ラダメスはサムに見えて仕方なかったと言ってたけど、一方のビルはどこにいるか全然わからなかったそうです。ゾーザー軍やヌビアの民で顎に髭を生やしてる人、と説明しても見つけられなかったそうな。やっぱりアンサンブルまで見分けられる様になるには相当な時間を要するよね。
【どうもおかしい~市場】
◇今回は有賀メレブは♪ありえ~ない~では声が裏返らなかったけど、今回の有賀さんが絶好調だったかと言うと、どの状態が絶好調なのか知らない身でも、違うんじゃない?と思える出来だった。
◇今回、夢子さんは日本語の固さがだいぶ抜けたんじゃないかなーって感じがしてたんだけど、この市場のシーンでやはり『ら行』がツルッと抜け落ちてしまい、(ああ…やっぱり…)と思わざるを得なかったなァ。
◇♪愛~の為に全てを~全てを捨てて悔いはしない~…に合わせて河がテントになるシーンは本当に美しくて好き。また、河にあたって水面の揺らめきを表してるライティングも美しい。
【迷いつつ】
◇ド正面で演じられたのもあり、迫力あった。♪ひーーとーーはーー…の部分で思わず鳥肌。
◇しかしこの曲でも拍手は皆無。今回のお客は本当に静かだった。
◇迷いつつの後にアイーダが『愛してるわ』と言ってしまい、ラダメスにもう一度言ってくれと催促された時に、口を両手で押さえていやいやをするアイーダが愛らしくて大好き。
【神が愛するヌビア】
◇ローブのダンスの熱量が不足気味だった分、今回は神ヌビアの熱量が凄かった。
◇♪愛~しき~ヌビア…でネヘブカが歌声を重ねてきて、アイーダが歌うのをやめてしまうシーンは好きなんだなァ。
◇ネヘブカはラストのハイトーンがだいぶ出てくる様になったと思う。松本ネヘの迫力にはまだ遠いけど、桜野ネヘも頑張って貰いたい。
◇最後の♪見果てぬ夢…の部分も、いつもは楽譜通り♪ゆーーめーーーーーーと歌う夢子さん、今回は♪ゆーめえぇえぇ~って複数の音を混ぜて歌ってたなァ。
【どうしたらいい】
◇ラストのハモリはドセンで聴いててもやっぱりバランス悪く聞こえてしまう。CDの様な綺麗なハモリはライブに求めてはいけないのか。
【牢屋】
◇うーん…噂に聞いてはいたけど、高林アモナスロのビジュアルは衝撃だった…髪がフサフサなアモナスロなんて…笑
↑最初に観たアモナスロがスキンヘッドで強面な牧野さん、次がやや髪が薄くて強面を作れる川原さんですから。
◇しかし、高林アモナスロの声は良かったなァ。石原アモナスロは声が柔らか過ぎて違和感満点だったもんなァ。
◇「お主、剣は使えるのか?」「…私?どちらかと言うと…」は、今回オチが弱かった気がする。すぐにアイーダが「戦う必要はないの」と台詞を被せてしまったのも原因かも。
【ヌビア人収容所】
◇ゲッパイヤーのダンスがどうしても滑稽に見えてしまう…笑。
◇エジプト兵が赤ちゃんを抱いたヌビア人に剣を当てたのを見てたまらなくなって飛び出したネヘブカ、という流れを恥ずかしながら今回初めて理解した。それまで赤ちゃんの存在に気付いてなかったので…笑
◇でも「あたしが、アイーダです」の台詞は先月の方が良かったなァ。
◇しかし、自分の妻子に剣を当てられても微動だにせずアイーダを護った脇坂さんは凄いと思うんだな。
【星のさだめ】
◇前の列に2人ばかりハンカチで目を押さえてる人を見たけど、やっぱりこの曲は泣かせどころなんだなァと思いつつ。
◇オレはこの曲では泣けない。アイーダで最初に覚えた曲だしインパクトは凄く強いんだけど泣けない。むしろこの後の「真実を見た」でいつもうるうるします。
◇毎回思うんだけど、夢子さんてこの曲いつもリズム感が少し怪しい気がする。
◇ただ、二番サビの声の絡みは以前より全然良くなった気がする。以前は夢子さんの声が阿久津さんの声と喧嘩してて気持ちよく絡み合ってなかった様に思えたんだけど、最近はそうでも無くなった気がする。特に♪神が~の直後に絡む最初の音(二人の“ふ”)の音の絡み方が最近好きです。←ドエラいマニアックな観点。
◇そして、星のさだめの後、故郷(くに)に帰れ宣言をされた時に泣きの演技が気になった。
◇泣きの演技と言えば井上智恵さんがアイーダを演じる時に王女の威厳崩壊な泣きの演技を入れるけど、夢子さんが嗚咽を声に出して演じるの初めて観た。これまでは声に出さずに表情だけの演技だったのに。
【真実を見た】
◇いつもリミッターが切れるのがこの曲です。アムネリスの立場が余りに切なすぎて泣けてきます。
◇特に、歌いながら花嫁姿になるシーンは耐えられない。自分が愛している相手の本心を知ってしまった状態で、自分が愛していた筈の相手との結婚式に臨まなければならない複雑な心境が痛いほど伝わる。
◇アモナスロ王の脱走を知り、軍を動かそうとする時もゾーザーの指令を振り切って桟橋へ誰も近付けさせまいとするラダメスからも、アイーダの事をずっと気に掛けてるのが伝わってきます。
【桟橋】
◇今回はゾーザーに刃を突き立てられたメレブがラダメスに剣を渡す仕草に不自然さを感じなかったな。いつもあそこのシーンでメレブの動きの不自然さが気になってたんだけど。
◇そして【星のさだめ】に続きこのシーンでも、夢子さんは嗚咽を声に出してた。夢子さんの演技で一番変わったなって思ったのはこの嗚咽。神ヌビアの歌い方と言い嗚咽と言い、少し夢子さん感情的だったなって気がしました。
【最後の審判】
◇そして大和アムネの頬は、これまで観た中では比べ物にならない位に涙で濡れていたし、涙が頬を伝わっていた。
◇自分が愛する人を、そして自分が側近として、また数少ない友達として絶大な信頼を寄せてきた人を、自らの手で罰せなけれないけない苦しみが伝わる涙でした。
◇その涙を見て、一気にキちゃいました。涙腺崩壊。
◇最後の審判を下し振り向いた時に涙が飛ぶのも、今回も見逃しませんでした。
【迷いつつRep~儚い喜びRep~愛の物語Rep】
◇涙腺崩壊してからのシーンは何を見ても全て涙が流れました。
◇迫り来る死の瞬間を表すかの様な、奥から迫ってくる石牢にも(♪固い~絆に~…のメロディで悲しさ倍増…)
◇石牢の中でお互いに手探りで相手を探して、探り当ててから必死になって抱き合うシーンにも。
◇以前観た時は固さが目立っていた夢子さんの『その世界で、私を見つけられる…?』という台詞にも、ラダメスに対する愛しさが込められたかの様に優しい口調だったし。
◇そして今回ほど最後まで石牢の中の出来事を観たのも初めてでした。ドセンターならではですね。
◇最後の美術館のシーンではやはり、アイーダ(だった女性)とラダメス(だった男性)よりも、アムネリス(の像)を観てしまいます。
◇【アイーダ】という題名だけど、最後の審判以降の自分の中での主役は間違いなくアムネリスです。
◇しかし、去年大阪で観た時は完全にガッカリキャストだった大和アムネリスに、10ヶ月後にこんなに泣かされるとは思わなかったな。
そんなワケで、アイーダ。
あと7月4日、7月31日、そして千秋楽の8月12日に観に行きます。
さて次回の四季鑑賞は、来週水曜日の『アスペクツ オブ ラブ』です。