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「国策金利が世界最低の日本国(前半)」三橋貴明 AJER2024.8.27
令和の政策ピボット呼びかけ人に「独身研究家 荒川和久先生」が加わって頂けました。
「人口減少=経済成長しない」という大嘘〜経済学者の間でなぜか議論されない経済成長に必要な3つの要素[三橋TV第906回]三橋貴明・saya
日経新聞の闇〜国債金利が高騰するという嘘に騙されてはいけません。
三橋TVなどで繰り返し解説していますが、日本銀行の政策金利とは、無担保コール翌日物金利です。金融機関同士が、
「明日返すので、貸して」
と、日銀当座預金を貸し借りする際の金利でございます。
不思議なことに、多くの無担保コール翌日物の説明を読むと、どこにも「日銀当座預金」の部分の説明が入っていない。(日銀の説明ページにはあった)
日銀当座預金の貸し借りなので、そもそもわたくしたちとは関係ない世界の金利なのです。
もっとも、無担保コール翌日物は短期プライムレートの基準金利となっており、短期プライムレートが住宅ローンの変動金利の基準金利。
7月31日の日銀による政策金利0.25%への引き上げを受け、各銀行が17年半ぶりに短期プライムレートを引き上げます(明日から)。というわけで、住宅ローンの変動金利も上がるでしょう。
ここまで「国債」という言葉が登場しなかったことにご注目下さい。
財務省は、日銀の政策金利引き上げを受け、
「金利ある世界! これからは国債金利が上昇していく!」
というキャンペーンを大展開していますが、国債金利は政策金利とは無関係に、基本的には市場で決まります。
一般的に、国債金利といえば、長期金利(十年物国債金利)を指します。日銀はその気になればイールドカーブコントロール(YCC)で、長期金利までもコントロールしてしまいます(していました)。
YCCは3月に終了しましたが、財務省にとっては、どちらかと言えば「こちら」が本命だったように思えます。YCCが終われば、国債金利が上昇していく! 金利ある世界! 金利ある世界!
と、期待していたのでしょうが、残念ながら上がっておりません。というか、直近では下がっております。
【日本の長期金利(十年物国債金利)の推移(%)】
http://mtdata.jp/data_92.html#long
結果、長期金利と連動する「住宅ローンの固定金利」までもが下がってしまいました。
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お待たせいたしました!
特別コンテンツ「三橋貴明×宇山卓栄:日本人はどこから来たのか(後編)」がリリースになりました。
https://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/
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『大手5行、固定金利下げ 9月の住宅ローン
大手銀行5行は30日、9月の住宅ローン金利を発表し、代表的な固定期間10年の基準金利をそろって引き下げた。長期金利の低下などを踏まえた。
10年固定の最優遇金利は、三菱UFJ銀行が前月から0.22%引き下げ、年1.05%。三井住友銀行は1.75%、みずほ銀行は1.35%、三井住友信託銀行は1.315%、りそな銀行は1.66%へ、0.1~0.13%引き下げる。』
5月に長期金利が1%となり、各紙が嬉しそうに報じていたものの、その後は下落。直近では、0.91%。
というわけで、大手銀行が住宅ローンの固定金利を引き下げたわけですね。
もっとも、財務省にとってそんな話はどうでもよく、
「日銀が日銀当座預金の無担保コール翌日物金利を引き上げた」
ことをクローズアップし、「国債金利が上がっていく」プロパガンダを展開してくるわけです(してきています)。
普通の人は(※政治家も)、無担保コール翌日物金利が何なのか? 長期金利とは何なのか? 等々は知りませんので、
「日銀が利上げした! 国債金利が急騰する!」
系のプロパガンダに騙されてしまう。
というわけで、しつこくしつこく正しい情報を、特に政治家にインプットしていく必要があるわけです。
それにしても、今回、大手銀行が住宅ローンの固定金利を引き下げたのは、財務省にとっては痛手でしょうね。
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