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「国策金利が世界最低の日本国(前半)」三橋貴明 AJER2024.8.27
  

令和の政策ピボット呼びかけ人に「独身研究家 荒川和久先生」が加わって頂けました。

 

高市潰し?次期首相候補 小林鷹之議員の正体〜財務省が密かに計画する自民党総裁選のシナリオ[三橋TV第905回]三橋貴明・saya


https://youtu.be/pgXDlTn01Zo

 三橋TVで小林鷹之議員を議員を取り上げたからではなく、小林議員が「そうだ」と断定したいわけでもなく、自民党総裁選挙が近づいているため、本問題について取り上げなければならないと考えました。


 わたくしは自分を「保守」だの「保守派」だのと呼んだことはありません。本当に「一度もない」のです。嘘だと思うならば、過去十数年分の動画や文章を全部お調べになって下さい。


 というわけで、わたくしに対して「保守派のくせに」という批判的レトリックは使うことはできません。自分で名乗ったことがないのに加え、そもそも、
「日本の保守」
 の概念を、誰もが適当に使っている。保守の定義って、何だ? 多くの人は(いわゆる言論人も含め)「反左翼」程度の適当な認識で使っているんでしょ、どうせ。


 そもそも、日本の「いわゆる保守」は、極めて不思議な定義に基づいて使われています。というか、過去に(今でも)日本で保守派を名乗っているのは、
「親米保守」(何じゃ、そりゃ!)
 という、「ちょっと頭がおかしいんじゃないの?」と思いたくなる連中か、
「しばき型保守」
 のどっちかでしかない。


 親米保守については、説明がいらないと思いますが、分かりにくいのは「しばき型保守」です。

 

 しばき型保守の政治家は、靖国神社に8月15日に参拝します。結果、「いわゆる保守」と自称している(というか勘違いしている)国民に喝采される。


 靖国参拝で支持率を引き上げた上で、
「緊縮財政」
「規制緩和」
「自由貿易」
 という、国民を苦しめる政策を推進しようとしてくるのです、この連中は。国民を苦しめる保守。なぜ、そんな奇妙な概念が成立するのでしょうか。


 そもそも、国民を救うはずの「保守」と、国民を苦しめる緊縮財政、規制緩和、自由貿易という小さな政府路線が両立するのか。それがね、するんですよ、日本では。


 典型が、稲田朋美。稲田は自著「強くて優しい国(※2021年)」で、コロナ対策について、
「支援の方向性は構造改革を進め、生産性を上げるものにしていかなければ、国力が下がるし、創意工夫を阻害する。
 そして、モラル低下を起こさない公平な配り方を、デジタルを駆使して行うべきだと提案している。
 日本人の強さを信じない、なんの工夫もない支援策には反対だ。
 と、書いています。これですよ、これ。


 靖国神社に参拝し、「わたしホシュで~す」とアピールし、「いわゆる保守」系の支持を得て、
日本人は強い! もっと頑張れる! 政府の支出は削減し、構造を改革し、日本人の強さを引き出すのだ!
 というレトリックで、国民を「しばく」連中を、わたくしは「しばき型保守」と呼んでいるわけですね。


 いや、日本人は別に強くないから。というか、人間の強さ弱さに、そんな極端な差が出るはずがないだろ。強さ弱さがはっきりするのは、人間個人ではなく「共同体」だよ。
 

 共同体には、確かに強い弱いがある。かつてはそれなりに「強い共同体」だった日本国を緊縮財政や構造改革で弱体化させ、「日本人は強いから、大丈夫」とやってくるのが、自称保守ならぬ「しばき型保守」というわけです。
 

 以前、(名前は憶えているけど言わない)自称保守の評論家が、

「日本の保守は小さな政府だから」

 と言い出して、吃驚した記憶があります。

 

 即座に、わたくしが、

「いや保守に政府が小さい、大きいは関係ないでしょ。国民を救うのが保守でしょ」

 と突っ込むと、黙り込みました。改めて振り返っても、凄い認識だな、本当に。

 

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 小林議員は、自身の「小林鷹之からの手紙2015年Vol24」において、そのまんま「財務省のレトリック」で財政再建について語っています。
 

『医療や介護の質の維持・向上のためには、「自助・自立」に軸足を置いた、受益・負担のバランスのとれた制度へと変えていくことが求められます。
また、国のみならず、地方においても財政規律を高める必要があります。地方交付税を歳出拡大のみならず公債償還にも充てるような手当てが必要です。』
 

 凄い・・・。共同体の意味や意義を全く理解していない。
 

 そもそも、自助・自立では対処できない非常事態(戦争や自然災害はもちろん、病気や負傷、老化含む)があるからこそ、国家という共同体が保障制度を整えるのです。


 さらには、地方についても地方交付税交付金で歳出を補助しないと、「元々の条件」が異なる以上、勝ち組地域と負け組地域に分かれていくだけの話です。


 負け組地域から、勝ち組地域への人口の流入が進み、東京一極集中が加速。震災大国の日本で、そんなことをやっていいはずがないでしょ! 


 もっとも、上記の「手紙」は2015年であるため、小林議員が今でも「しばき型保守」なのかどうかは分かりません。(可能性濃厚だと思うけど)


 いずれにせよ、「いわゆる保守」系の皆様は、日本の保守には「親米保守」か「しばき型保守」、もしくは双方を兼ねる連中しかいないという現実を理解して下さい。


 例えば、8月15日に靖国神社に参拝し、対米追従の外交を継続し、「国民は痛みに耐えろ」と緊縮と構造改革を繰り返した総理大臣がいましたよね。小泉純一郎です。
 

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